一般財団法人日本自動車査定協会(JAAI)の役割と業務内容を解説
愛車の売却にあたり、必要となるのが「査定士」による車の査定作業です。査定結果はそのまま車の買取価格に直結するため、満足できる価格で愛車を売却できるかどうかは査定士次第とも言えます。
その査定士を育成し、査定制度を管理しているのが「一般財団法人日本自動車協会(JAAI)」(※以下JAAI)です。この記事では、JAAIの概要と役割、そして査定士による査定のポイントと高額買取につながるコツについて解説します。
目次
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車の買取相場を調べる一般財団法人日本自動車査定協会(JAAI)とは
「一般財団法人日本自動車査定協会(JAAI)」は、1966年に通商産業省と運輸省(現在の経済産業省と国土交通省)の指導のもとで設立されました。
その設立目的は、「健全な中古車市場の発展と消費者利益の保護」および「全国の新車業界をはじめ、中古車業界も含め適正査定の普及、浸透」とされています。
これは、新車のみならず中古車においても抜本的な査定制度の改正が必要と判断したJAAIによって、1979年4月1日に開始された「中古自動車査定制度」にのっとるものです。
JAAIは、本部を含めて日本全国に52の拠点を構えており、消費者が安心して中古自動車の売買に携われるように「中立、公正をモットー」とした第三者機関として、日々、査定士の育成や査定制度の管理に尽力しています。
一般財団法人日本自動車査定協会(JAAI)が行う業務
JAAIは、主として査定関連業務と海外に輸出する中古車の検査業務、自動車販売店が所有する商品としての中古車に関する確認証明業務、各種情報の提供を行っています。
ここからはこのうち、査定関連業務と輸出中古車の検査業務、および商品中古自動車の確認証明業務について解説します。
査定士の育成
JAAIでは、1996年度より年2回の「中古自動車査定士技能検定試験」の実施および、自動車販売店の社員や自動車専門学校生などを対象とした、資格取得のための研修も行っています。
さらに、資格取得後の教育や講習、技能コンテストの実施などにより査定士の技術力を向上すること、業界や一般層への普及活動なども主な業務です。
査定制度の運営と管理
査定士の育成も含めた、査定制度全般の運営と管理もJAAIの主要業務の一つです。
2021年度のJAAIとしては、2020年度に見直しを行った中古自動車査定基準・細則をもとに作成した変更案について、大型査定士が的確かつ迅速に査定を行えるよう研究と詳細の確認を行うことを計画しています。
輸出中古車の検査
JAAIは海外へ輸出される中古自動車の品質確保のために、中古車の機能および内外装について検査を実施し、国内外から高く評価されています。その歴史は30年、検査実績は200万台超です。
ただし、ケガを負った場合は保険適用のために医師の診断書の準備が必要です。保険金を受け取れるタイミングは、相手側が加入している保険内容によって異なるため注意しましょう。
2021年度現在、JAAIの検査を受けた中古車の主な輸出先はスリランカ、モーリシャス、バングラデシュなどで、これらの国々からの検査要求事項が年々厳格になっていることからも、「輸出先のニーズに沿った厳正な検査」を行っています。
商品中古自動車の確認証明
JAAIは、業者より申請された車が商品中古車として適当であるか否か、厳正な確認のもとに処理します。これは1986年4月より、中古自動車の販売事業者に課せられる自動車税の「一部軽減に係わる確認証明業務」として実施されているものです。
すっかり業界に定着している2021年度現在においても、業界への説明会実施により「申請台数の増加」と「業務の適正な実施」に努め続けています。
車の査定士がチェックするポイント
JAAIは車の査定に関する非常に重要な組織として運営されています。それでは、JAAIが認可した査定士が、実際の査定に際してチェックするのはどのような点なのでしょうか。
これらをあらかじめ把握しておくことで愛車を高く買い取ってもらえる可能性が高まるため、詳しく解説していきます。
外装の状態
ランプが正常に点くか、アンテナが壊れていないか、ボディに傷が付いていないか、など外装の状態は重要なポイントです。
傷やへこみについては、1㎝未満であれば減点対象になりません。修理代のほうが割高になることもあるため、無理に修理せず査定に出すことをおすすめします。
ちなみに、黒や白、シルバーといったボディカラーは人気があり、高値が付きやすい傾向です。
内装の状態
全体的に清掃を行って汚れや臭いを事前に落としておくと、査定士に好印象を与えるだけではなく、減点を防げるかもしれません。
特に、異臭やペットの毛、煙草のヤニはそれぞれ40点もの減点対象となるため、できる限り除去しておくと良いでしょう。
また、オーディオ周辺機器やエアバッグなどの装備品の状態もチェック対象なので忘れずに確認しましょう。
タイヤ周りの状態
タイヤの溝の深さが1.6㎜未満になっていると、「スリップサイン」というタイヤの摩耗が進んでいる状態です。この状態は車の走行上危険なため、厳しくチェックされるうえ、減点対象となります。
なお、タイヤが純正品であれば高い評価が得られやすい傾向です。純正品ではないけれどブランドタイヤを持っている、という場合は別途タイヤのみを売却するという方法も検討すると良いでしょう。
電装の状態
ヘッドランプやフォグランプ、ワイパーブレードなどの電装部品は、部品ごとに1個、1セット、1本、1台分で問題なく動作するかチェックされます。
劣化が見られれば減点されますが、必ずしも査定額が交換費用を上回るわけではないため、交換費用が高額になる場合は無理に交換する必要はありません。
なお、点検の結果交換に至らない傷と判断された場合は、3点の減点適用対象となります。
純正オプションの有無
故障していない、汚れていないなどが前提ではありますが、純正オプションは査定額アップにつながりやすい傾向です。
主なオプションとして、ヘッドライトやサンルーフ、フルスポイラーや革シートなどが挙げられます。
なお、上述したタイヤのように、純正品でなくとも高く買い取ってもらえるオプションもあるため、純正品と社外品の両方を査定してもらうと良いでしょう。
車検の残り期間
業者によって異なるため、あくまでも目安ではありますが、車検までの残り期間が4か月以上あると加点対象となる傾向です。
しかし、車種の人気度によって査定額は上下します。車検の残り期間が長くても不人気の車種であれば、業者の在庫管理の面でコストがかかることが予想されるため、査定額が下がることも珍しくありません。
ただ、車検後の売却は費用面で損をする可能性が高いため、いずれにせよ車検前に売却するのがおすすめです。
各種書類の有無
各種書類などは普段使用しないため、いざ売却となってから探し始める方も多いかもしれません。
車検証はもちろんのこと、取扱説明書やスペアキー、整備記録簿といった各種書面や付属品が揃っていないと査定に大きく影響してしまいます。
特に、整備記録簿があれば今までの点検・整備記録を査定士が把握できるため、大切に保管しておくと良いでしょう。
走行距離
年式と総走行距離から算出した年間総距離によって、査定額に影響が出ます。普通自動車の場合は年間1万㎞、軽自動車の場合は年間8,000㎞が平均的な走行距離とされ、この数値を上回ると査定額が低くなる傾向です。
また、総走行距離が5万㎞を超えている場合は減点対象となり得ます。
なお、長期にわたりエンジンを駆動していないとエンジンに不具合が生じることがあるため、走行距離にかかわらず注意しておきましょう。
修復歴
過去の事故などが原因で、売却する車のフレームなどに修復歴があると、査定時に大きく減額されてしまいます。
買取価格を下げたくないからといって、査定時に修復歴を隠したいと思う方もいるかもしれません。しかし査定士はプロのため、整備記録簿がない場合でも、必ず自己申告しましょう。
修復歴を隠して査定を行うと、後々発覚してトラブルになることもあります。
違法改造の有無
違法改造された車は買取を拒否される場合がほとんどのため、もし買取を希望するならまずは純正状態に戻しましょう。
特に、エンジンルームの車台番号に移植・改ざんがあるかどうかは入念にチェックされます。
カスタムカーのレベルであれば専門業者に買い取ってもらうこともできますが、通常の業者の場合は需要がほぼ想定されないため、高値で買い取ってもらうことは難しいと理解しておきましょう。
愛車の高額査定を狙うコツ
査定士が一度の査定でチェックするポイントは、かなりの数になります。このような点に気を付ければ高額査定を狙える可能性が高まりますが、他にもちょっとした工夫を凝らせばより高値で買い取ってもらえるかもしれません。
高額査定を狙えるコツについて3点、ご紹介します。
メーカーの動向をチェック
基本的に、モデルチェンジが行われた後に旧型の車を売却しても高値が付くことはあまりありません。とりわけ、国産車の場合は4~6年周期で「フルモデルチェンジ(全面改修)」が行われる傾向です。その前に売却できるようメーカーの動向をチェックしておくと良いでしょう。
なお、メーカーによるモデルチェンジの正式発表を待たず、さまざまな情報を事前に調査し、少なくとも1年前までには売却することをおすすめします。
価格変動をチェック
「売却するならなるべく早く」がおすすめではありますが、高値で売れると言われる時期も存在します。それは、車需要が高まる1~2月、および夏のボーナス時期である7~8月です。
いずれの時期も、業者の決算月(3月)と半期決算月(9月)の直前でもあるため、在庫の確保に注力したいという業者側の思惑も影響しているでしょう。
こうした価格変動の時期を見計らって売却に臨むのもおすすめです。
一括査定をして一番高く売れる業者で売る
愛車を高値で売却できる業者を選定するならば、一括査定サービスを利用するのが一番です。売却したい愛車の情報と、個人情報を入力するだけで複数の業者から査定見積り額が提示されるため、自力で各業者を見て回るよりも効率的でしょう。
手軽に高額買取してくれる業者を見つけたいならば、一括査定サービスの利用をおすすめします。
JAAIの基準に沿っても業者により査定額は変動!愛車の売却はcarview!車買取!
車の査定はJAAIが定めた「中古自動車査定制度」に基づき行われるものですが、その基準はあくまでも目安です。
査定を依頼した業者によって、細かい査定額は異なるでしょう。最終的に、業者は自分で選定することになりますが、一括査定サービスを用いることで業者選びはよりスムーズになります。
買取業者ごとで査定額が変動する理由
JAAIによって定められた基準があるのにもかかわらず、業者によってなぜ買取価格が異なるのか、疑問に思う方もいるでしょう。
JAAIとしても、査定価格に大きな差が出ないように尽力していますが、査定価格は「各社ごとに定められた基本価格」がスタート地点です。基本価格は「県ごとの小売販売実績から、各社ごとの諸経費、粗利益、再販までの標準的な整備費等を控除して設定すること」とされています。
立地条件や販売政策の差、控除額の違いなどが、買取業者ごとに査定額が異なる原因です。
carview!車買取の魅力
「carview!中古車一括査定サービス」はサービス開始が2000年5月と、業界の中でも歴史を誇る一括査定サービスです。その利用実績は実に500万件以上にのぼり、安心して利用できるサービスと言えるでしょう。
その他にも、carview!車買取は以下のような特徴を持っています。
- JPUC(一般社団法人日本自動車購入協会)加盟店である
- 1度に最大10社に一括査定を行うことができる
- 提携業者は全国に300社
- サービス利用はもちろん、査定依頼の申し込み後のキャンセルも無料
- 一括査定の申し込みは簡単な情報入力でOK、最短45秒で完了
carview!車買取はあくまでもユーザー目線に立ち、ユーザーが気軽に申し込みできるサービスの提供と、どこよりも高く愛車を売却できるシステム作りに努めています。
まとめ
「一般財団法人日本自動車協会(JAAI)」は愛車の査定を行ううえで必要な査定士の認定・育成だけでなく、査定制度の普及に尽力している協会です。何気なく行う愛車の査定の裏側には、JAAIという組織のたゆまぬ努力が存在し、今日につながっていると言えるでしょう。
このような背景を知り、査定士がプロとしてどのような点をチェックするのかも把握することで、どうすれば愛車を高く買い取ってもらえるのかが見えてきます。
今回の記事を参考にしつつ、愛車の売却を検討している方はぜひ「carview!中古車一括査定サービス」をご利用ください。
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- 実際の査定金額
- 70.0万円
- 見積り数
- 5社
- 査定満足度
- 3.5
ユーザーコメントオートバックスの担当者の対応や説明が良心的で、査定額を前提なしに短時間で提示し、大変信頼できると思った。当初はほぼこちらに決めていた。しかし、最後になってビッグモーターからさらに高い金額が示されたので、決めた。
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- 実際の査定金額
- 63.9万円
- 見積り数
- 5社
- 査定満足度
- 5
ユーザーコメント一番高い値段を出して頂き、来て頂いた営業も とても感じのいい人であった。 後からクレームなど無し、という条件をのんで 頂いた上での交渉でしたが、価格決定後に、 無料でクレームガード保証も入れて頂き、とても安心したお取引が出来ました。 是非車を売却する際にはまたお願いしたい。
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- 実際の査定金額
- 75.0万円
- 見積り数
- 8社
- 査定満足度
- 5
ユーザーコメントはじめて車を売却するので同時刻に合同査定をしていただきました。合計8社の中ダントツぶっちぎりの高値を出していただいたのがユーポスさんです。やっぱり値段で決まりですね。
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※1 2019年4月時点 当社調べ