動かない車でも買取ってもらえる？不動車を売却する際のポイントを解説

「動かない車＝売れない車」と思ってしまい、廃車などの処分をした方が良いと考える方も多いはずです。しかし、実際は動かない車でも程度によっては再販できたり、パーツとして買取してもらえたりするケースがあります。
この記事では、動かない車でも買取してくれる理由や、動かない車を買取に出す方法とそのメリット、注意点について紹介します。また不動車でも高く買取してもらえるコツを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

動かない車でも買取は可能！

「不動車」として扱われる動かない車とは、主に以下のような状態を指します。

不動車に関しては廃車しかないと思われるでしょう。しかし、買取業者によっては動かない車も買取してくれることがあります。実際に買取業者のホームページ上を確認してみると、「動かない車」や「水没者」の買取に対応している点をアピールしている場合があるので確認してみましょう。

なぜ動かない車でも買取してくれる？

動かない車も場合によっては買取してもらえることがわかりましたが、すべての車に値段が付くわけではありません。ではどのような車であれば買取時に値段が付きやすいのでしょうか。基本的には「再販できる車」か「パーツに価値のある車」であれば買取時に値段が付きやすいのです。ここでは動かない車を買取してくれる理由を3つ解説します。

解体してパーツを販売できる

インターネット上で販売されている中古のパーツは、不動車から取り出したものが多くあり、たとえ車が動かなくてもパーツそのものに価値がある場合は買取してもらえます。車を解体することで、部品として価値を見出すことが可能なのです。

とくに「年式が比較的新しい車種」や「古くても根強い人気があるのに部品の製造が中止になった車種」のパーツは人気なので、高価買取が期待できるでしょう。

修理して海外へ輸出できる

動かない車でも、海外で需要がある場合には、2つの理由から買取してもらえます。1つ目理由は単純に、海外で使用されている日本車の「修理部品」としての需要です。この場合、部品として輸出することで利益が見込めます。海外でも日本車は、車種によって高い人気があるのです。

もう1つは生きているパーツを組み合わせて車を再生し、海外で再販できる場合です。とくに新興国の場合は日本車の人気も高く、「年式」「走行距離」「修理歴」がそれほど重視されていません。「日本での車の価値＝海外での車の価値」ではないので、海外で需要がある車には、価値を付けることが可能です。

鉄くずとして素材を再利用できる

車を修理しても動かないケースでも、車を解体する「スクラップ」で鉄くずなどを資源として再利用できます。その時の鉄の相場によって、おおよその買取価格は決まるのです。金属は車の大部分を構成しているので、鉄くずやアルミを資源として取り出せれば、それ自体に価値が付きます。

スクラップをする際は、車の重さに応じて価格が決まるので、重量の重い車の場合は買取価格も期待できるでしょう。特に日本に存在しない天然資源の鉄は、リサイクル資源としても貴重です。このように「車の状態が悪い」「車が動かない」場合でも、金属資源として価値を見出せるため、買取店は価格を付けることができます。

車が動かなくなる３つの原因

動かない車や自走できない車は「不動車」として扱われますが、そもそも車が動かなくなるにはどのような原因があるのでしょうか。ここでは車が動かなくなる3つの原因を紹介します。以下のような車が「不動車」とされるので確認してみてください。

バッテリー上がり

不動車の原因として多いのはバッテリー上がりで、「エンジンがかからない車＝不動車」として扱われます。エンジンをかけるには、バッテリーに十分な電力が必要です。電力が不足しているとスターターモーターを動かせず、エンジンもかかりません。

バッテリーは走行中に充電されるので、長期間車に乗らないでいるとバッテリー上がりの可能性が高まるでしょう。

故障

車が故障する原因には交通事故以外にも、部品などの劣化や日本でも多い自然災害、水没などが挙げられます。たとえ修理すれば動く車だとしても、「未修理の車＝不動車」と見なされるのです。車も他の機械製品同様にさまざまな部品からできているので、些細な劣化であっても、車の走行性能を損なうことがあります。

車検切れ

車検切れの車も、いわば不動車です。車検切れのまま走ると、法律違反となり取締りの対象となります。基本的に、乗用目的の車は、新車から初回の車検であれば3年、それ以降は2年が車検の感覚です。更新し忘れると車の状態や性能を問わず公道を走行できなくなります。

車検切れの車を移動する場合、「レッカー」「仮ナンバー申請」といった方法を取ることになるでしょう。ちなみに車検の満了日は、車検証や車検シールから確認できます。

動かない車を買取に出すメリット

ここでは、動かない車を買取に出すメリットを紹介します。通常、車の買取は、下取りに出すよりも高価買取を狙える売却方法です。不動車の場合でも当てはまります。買取を依頼すると、いくつかの利点があるのでぜひ確認してみてください。

処分に出す費用が浮く

不動車の引き取り先には中古車買取業者や廃車買取業者があります。なかでも廃車買取業者に依頼すれば、「どんな車でも0円以上の価値がつきやすい」「廃車手続きを代行してくれる」といった利点があるのです。車の廃車費用がかからないだけでなく、車種や状態に応じて数万円以上の値がつくこともあるので、費用を押さえたい方におすすめです。

管理・保管する必要がなくなる

動かない車を買取してもらえば、場所と費用の問題を解決できます。不動車を売れればスペースができ、別の目的で活用できるでしょう。仮に駐車場を借りている場合は、解約手続きを忘れないようにしてください。

また、抹消登録が完了していないと、不動車にも自動車税がかかります。自動車税の課税対象となるのは、毎年4月1日です。それよりも前に売却することをおすすめします。このように不動車を売却すると、管理や保管のコストが軽減されるでしょう。

動かない車を買取に出す方法

不動車の買取先には「中古車買取業者」と「廃車買取業者」があります。どちらも不動車に対して値段を付けてくれる可能性はありますが、それぞれ買取の目的が違うので特徴を理解しておく必要があるでしょう。ここでは、動かない車を買取に出す方法を2通り紹介します。

中古車買取業者に依頼する

中古車買取業者への依頼でも、動かない車に値段を付けてくれるケースがあります。車には大小さまざまな部品が使われており、単体でも1つでも多く活用できる部品があれば、その分買取価格に反映されやすいでしょう。

また、部品の再販以外にも「スクラップして鉄くずを再利用する」「修理して再販する」などの用途に不動車を利用する買取業者も存在します。中古車買取業者ごとでも買取の目的が異なるので、いくつかの買取業者に相談してみるのがおすすめです。

廃車買取業者に依頼する

ディーラーの下取りや中古車買取業者の買取で「0円査定」となった場合には、廃車買取業者に依頼するのが有効です。そもそも廃車買取業者は廃車の買取を専門としており、中古車買取業者とは違う目的で不動車の買取を行っています。廃車買取業者の場合は、他の中古車に装備して活用できる物を高く評価してくれるのです。

とくに「解体して取り出せば使える部品」や「純正パーツ」が装着されていれば、期待以上の買取価格になる場合もあるでしょう。

購入者が決まっている場合

買取業者が車を買取った後は基本的に車を市場に流しますが、市場に流す前に他の方と事前に売買契約を結んでいるケースもあります。このような場合、購入者が決まっているためキャンセルを受け付けてもらえず、キャンセルするためには買取業者と購入者に納得してもらわなくてはなりません。

動かない車を買取に出す時の注意点

動かない車の買取を「中古車買取業者」「廃車買取業者」の順番で依頼すれば、いくらか値段が付いた状態での売却が期待できます。しかし、せっかく不動車にいくらか価値が付いたとしても、大切なポイントを押さえていないと、かえって損をしてしまうこともあるでしょう。ここでは動かない車を買取に出す時の注意点を解説します。

レッカー代について事前に確認しよう

不動車を買取に出す場合は、「買取業者に依頼し、自社所有のレッカー車で運んでもらう」か「仮ナンバー登録手続きをして公道を走れるようにする」必要があります。仮に車が通常通り走行可能であっても、車検切れで公道を走ることは避けましょう。

不動車の買取業者によるレッカー車の手配はサービスとして、有料・無料どちらのケースもあるので事前に確認しておきましょう。また、料金は距離や昼夜の時間帯によって変化する点も注意が必要です。

所有名義の抹消は確実に

不動車を買取してもらう場合は名義変更、廃車にしてもらう場合は永久抹消登録がされているかしっかり確認しましょう。そして、そのことを証明する書類の控えを受け取っておいてください。手続きがされていない、もしくは遅れていると、売却後に自動車税の納付書が届くなどのトラブルに繋がるためです。

自動車税は、4月1日時点の車の所有者に対して納税義務が発生するので、手続きしない限り納付書が届いてしまいます。年度末は車の買い替えが多い時期なので、3月31日までに手続きが完了するよう、余裕を持って依頼しましょう。

査定前はエンジンをかけたりしない

査定前の注意点としては、車のエンジンをむやみに作動させないことです。仮にエンジンがかからない理由がバッテリー切れであれば、バッテリー交換で動かせるようになります。しかし故障による事故車の場合はエンジンを無理にかけてしまうと、他の正常に稼働する箇所の故障につながる危険性があるためです。

もしくは、エンジン本体を壊してしまうかもしれません。事故車の場合は、そのまま何もせず、事故車買取査定に出すことをおすすめします。

月末や年度末は急いで買取に出そう

車を「月末」や「年度末」に買取してもらう場合は、なるべく急いで手続きを進めましょう。車は抹消登録することで自動車税の還付対象となりますが、戻ってくるのは「廃車完了の翌月から翌年3月分」のみです。

そのため月をまたいで売却すると、還付金を1カ月分損することになります。月末や年度末には買取業者の手続きにも時間がかかるので、還付されるのに十分な期間があるか確認しつつ、スピード感を意識した売却を行いましょう。

売却した車の用途をはっきりさせておく

動かせない車を買取してもらう際は、売却した車の取り扱いを決めておく必要があります。仮に廃車依頼していても、中にはスクラップせずそのまま再販する買取業者もいるのです。

永久抹消登録には「解体を行った証明」のメモ書きが必要で、仮に解体していない場合は、廃車手続きもできず自動車税の還付も受けられません。還付金をもらうために廃車を選択する場合は、買取業者に対して「廃車にして欲しい」などの意思をしっかりと伝えましょう。

複数の買取業者を比較する

車の高価買取を狙うには、複数買取業者に依頼し、査定額を比較することが重要です。しかし不動車は自走できないケースが多いので、出張査定に対応している買取業者を選ぶと良いでしょう。

「一括査定」なら無料で対応してくれる買取業者も多く、1度の依頼で複数社の見積もりが比較可能です。不動車の場合、買取業者は限定されてしますが、事故車専用の一括査定サービスを利用すれば、効率よく査定依頼が進められます。

動かない車の買取なら廃車買取業者がおすすめ

動かない車を「中古車買取業者」と「廃車買取業者」のどちらに依頼すれば良いのか、悩むこともあるでしょう。ここでは動かない車の買取で、廃車買取業者がおすすめの理由を紹介します。また、中古車買取業者を選んだほうが良いケースについても分かるので、ぜひご覧ください。

廃車買取業者なら手間と費用がかからない

廃車買取業者を利用すれば、「廃車手続きをすべて代行してくれる」といった利点があります。仮に個人で廃車手続きをする場合は平日しか空いていない「陸運局」まで足を運ぶ必要があり、同時に不動車を運び出す手続きも必要でかなりの手間がかかります。

また廃車手続きの経験がない場合は必要書類を揃えるのにも一苦労です。多くの廃車買取業者では、この代行手続きにかかる費用が無料なので、積極的に利用するとよいでしょう。

還付金を受け取れる可能性がある

車を廃車にしてもらう際は、納税済みの税金や保険料が還付されるか確認しましょう。とくに車検が残っている場合は、「自動車税」「自動車重量税」「自賠責保険料」の還付対象となるケースもあります。

具体的な還付金額は、車の「車種」「重量」「保険の残存期間」によって異なります。各保険と税金が還付対象となる条件は以下の通りです。

「車検切れ」や「軽度の故障」なら中古車買取業者へ

「車検切れ」で不動車扱いとなる車は、通常の車と同様に中古車買取店に売却できます。ただし、「車検の残り期間＝1年以下」の場合はプラス査定になりにくいので、車検切れのまま売却するのがおすすめです。

車検切れの車は公道を走れないので、「レッカー車で運んでもらう」「出張買取に来てもらう」「仮ナンバー申請をする」といった方法で引き取ってもらいましょう。

同様に、「軽度な故障車」も中古車買取業者の利用がおすすめです。「修理にあまりコストをかけず店頭に並べられる」と判断されれば、高額査定の可能性も出てきます。

廃車買取業者や中古車買取業者の比較ならcarview!車買取！

carview!車買取の事故車一括査定サービスでは、動かない車でも買取ってくれる買取店を、簡単に探すことができます。「事故車」「不動車」「故障車」から「水没車」といった車でも問題ありません。一括査定なので、複数社の査定額を簡単に比較することができ、廃車にするよりもお得に車を処分できます。

他にも、carview!車買取には以下のような特徴があります。

まとめ

動かない車でも、買取店によっては修理して車を再販したり、パーツとして販売したりする目的で買取してもらえるケースがあります。車が動かなくなる原因はさまざまですが、処分をお考えなら早めに決断すると良いでしょう。維持費や還付金の面で、マイナスを抑えられるからです。

買取店のお探しは、自走可能な軽度な事故車なら「carview!中古車一括査定サービス」を、自走できない不動車は「事故車一括査定サービス」をぜひご利用ください。簡単なステップを踏むだけで、高価買取を期待できます。