車の買取査定で減点される傷やへこみの程度は? 減額の目安を確認しておこう
傷やへこみがある車の売却を検討していても、どれくらい減額されるのだろうかと不安に思っている方もいるのではないでしょうか。傷やへこみでどれくらい減点されるかは基準があるため、それを理解することで事前に査定の目安を知ることが可能です。
そこでこの記事では、全国の業者が利用している日本自動車査定協会のデータをもとに、車の傷やへこみによる減点や減額の目安についてご紹介します。記事の後半では査定額をアップさせるコツもご紹介しているので、ぜひ実践してみましょう。
目次
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車の買取相場を調べる傷の深さと大きさによる減点と減額の目安
傷があると査定評価が減点され、査定額が減額されます。傷が深く大きいほどマイナスになる金額も大きくなるため、なるべく傷がない状態が理想です。しかし、傷が浅ければ減額にならない場合もあります。ここからは、傷の深さや大きさの程度による減点および減額について解説するので、愛車がいくらで売れるのかの目安を確認しましょう。
参考: 『中古自動車査定基準及び細則〔Ⅰ〕 日本自動車査定協会』
爪が引っ掛からないうすい傷
1cm未満のうすい傷は点数に影響しません。簡単に修理できることが無減点となる理由ですが、傷の数が多く修理に手間がかかる場合は減点になることもあります。うすい傷だからといって、必ずしも無減点とは限らないことも念頭に置きましょう。
うすい傷以外に減点対象となるポイントがあれば、話は別です。また、研磨が必要だと判断された場合も減点対象となります。自分ではうすい傷しかないと思っていても、実際にプロが見て査定をすると、減額となる項目が見つかるかもしれません。
再塗装で解決できる傷
傷が1cm以上になると点数に影響しますが、傷の大きさにより減点基準が決められています。減点基準は車種によっても違いますが、こちらでは中古取引が多い乗用車やオフロード車などの減点基準をご紹介します。以下は再塗装で解決できる傷における、大きさごとのマイナス点数です。
・1cm以上~9cm程度(カードサイズ以下が目安): 箇所に関係なく共通してマイナス10点
・9cm以上~30cm程度(A4サイズ以下が目安): マイナス10点~20点
・30cm以上(A4サイズ以上が目安): マイナス15点~40点
傷がある箇所により減点基準に差が出ます。実際は査定士が見て判断するため上記はあくまでも目安ですが、ルーフに30cm以上の傷があると大きな減点となるでしょう。
板金や修理が必要な傷
再塗装では解決できず、板金や修理が必要だと判断された場合は大きく減点されます。大きさごとのマイナス点数は以下の通りです。
・9cm以上~30cm程度(A4サイズ以下が目安):共通してマイナス10点
・30cm以上(A4サイズ以上が目安):マイナス15点~50点
・パネル面積の2分の1以上:マイナス20点~80点
基準は車の種類や傷がある場所によって異なります。ルーフの大きな傷はマイナス80点と大きく減点されるでしょう。
へこみの程度による減点と減額の目安
へこみがあった場合も、大きさにより減点の基準が変わります。へこみの場合は塗装では解決できないため、板金や修理または交換と判断されるでしょう。傷の場合と比べると、へこみのほうが大きく減点されるケースがほとんどです。ここからは、へこみの大きさによる減点と減額の目安をご紹介します。
かなり小さなへこみ
1cm四方からカードサイズ程度のかなり小さなへこみは、どこにあったとしてもマイナス10点です。1点あたり1,000円ほどに換算されるため、かなり小さなへこみでも1万円ほど減額されることになります。
傷の場合は簡単に修理できますが、へこみをきれいにするのは容易ではありません。へこみが大きくなるほど、または数が増えるほど大きな減額となります。
小さなへこみ
カードサイズからA4サイズくらいの小さなへこみはマイナス15点~50点となるため、最低でも1万5,000円は減額される計算です。小さなへこみから交換までのへこみは、箇所によって減点基準が異なります。以下は、外板におけるマイナス点数です。
・ボンネット、フロントフェンダ、フロントドア、リヤドア、リヤフェンダ、トランクフード、バックドア、ボディサイドシル:マイナス30点
・ルーフ:マイナス50点
・ラジエータコアサポート、リヤエンドパネル、ピラー:マイナス15点
フューエルリッドは、1cm以上の傷やへこみは共通してマイナス10点です。他にもガラスや内装など、箇所により減額基準が細分化されています。
大きなへこみ
A4サイズから各パネルの半分くらいの大きなへこみは、マイナス20点~80点となります。以下は、へこみのある箇所ごとのマイナス点数です。た
・ボンネット、フロントフェンダ、フロントドア、リヤドア、リヤフェンダ、トランクフード、バックドア、ボディサイドシル:マイナス50点
・ルーフ:マイナス80点
・ラジエータコアサポート、リヤエンドパネル、ピラー:マイナス20点
上記以外にも、箇所によって減額基準が細分化されています。
要交換の必要があるへこみ
各パネルの半分以上になるほどの大きなへこみは交換となるでしょう。その場合はマイナス65点~180点となります。以下は、箇所ごとのマイナスされる点数です。
・ボンネット:マイナス70点
・フロントフェンダ、トランクフード、リヤエンドパネル:マイナス65点
・フロントドア(4ドア)、ボディサイドシル:マイナス80点
・フロントドア(2ドア):マイナス85点
・リヤドア:マイナス75点
・リヤフェンダ(4ドア):マイナス130点
・リヤフェンダ(2ドア):マイナス150点
・バックドア:マイナス95点
・ルーフ(乗用車):マイナス145点
・ルーフ(W. V. O):マイナス180点
小さなへこみの場合、フロントドアやリヤフェンダは、4ドアでも2ドアでもマイナスされる点数は同じですが、交換となると点数が変わります。ルーフも、小さなへこみの場合は乗用車もW. V. Oもマイナス点数は同じですが、大きなへこみとなると点数が変わることに注意しましょう。
知っておきたい「修復歴」について
傷やへこみがなくても、車に「修復歴」があると査定に影響することを知っておきましょう。修復歴には定義があります。修理や部品の交換をしたことがある車でも、修理をした箇所によっては「修復歴」に当てはまらないかもしれません。修復歴ありと判断される車の定義と、減額の目安を確認しましょう。
修復歴とは
車の骨格部分を修理または部品交換した場合、修復歴ありと判断されます。車の骨格部分とは、車体内部にある以下の8つの部分です。
・フレーム
・クロスメンバー
・インサイドパネル
・ピラー
・ダッシュパネル
・ルーフパネル
・フロア
・トランクフロア
参考: 『事故車ってどんな車-修復歴車の定義とは 日本自動車査定協会 東京都支所』
上記以外の修理や部品交換であれば、基本的に修復歴とは判断されません。たとえば、ドアやバンパーのみを修理・交換していても修復歴にはカウントされないことを覚えておきましょう。
傷がなくても修復歴があると大幅に減点される
修復歴ありと判断された場合は、大幅な減点です。車種や修復した箇所によってマイナスされる点数や金額が異なります。基本的に、修復歴なしの基準価格から15%~50%ほど減額されることを覚悟しておきましょう。
減額は、高級車になるほど大きくなる点に注意が必要です。最も減額が多いのがトヨタのセンチュリーなどの高級車で、たとえば修復歴なしの価格が100万円だった場合、マイナス22万円~53万円ほど、最も減額が低いのは軽自動車でマイナス13万円~32万円程度です。
修復歴は事前に伝えておくこと
減点および減額を恐れて修復歴を伝えないという考えはよくありません。トラブルにつながる可能性があるので、修復歴があれば事前に伝えておくことが大事です。たとえきれいに修理されていたとしても、プロが見ればわかります。
意図して隠していた場合、あとで大きなトラブルに発展することも考えられるでしょう。信頼関係が損なわれて価格交渉で不利になるだけではなく、取引そのものがなくなることもあります。
【豆知識】車の査定はガイドラインに沿って減点方式で行われる
車の査定は、ガイドラインに沿って行われます。標準状態である基準点から減点または加点される方式です。ガイドラインは全国で共通しているので、事前に査定金額の目安を算出できます。ここからは、ガイドラインの基礎知識や、減点・減額のされ方について解説していくので、ぜひ参考にしてみましょう。
査定には全国共通のガイドラインが使用される
査定基準となるのは、日本自動車査定協会のガイドラインです。全国共通で、このガイドラインをもとに車の査定がされます。傷やへこみなどがない標準状態と査定に出された車の現状を比較し、基準価格から減点または加点されていく仕組みです。標準状態は、以下の状態を指します。
・内装や外装に傷がない
・エンジンや足回りが良好
・車検残が3か月以内
・走行距離が標準
・タイヤの残り溝が1.6mm以上
・修復歴なし、その他マイナスの要因なし
マイナス要素があった場合1点につき1,000円がマイナスされる
マイナス要素があると判断されると減点されます。1点につき約1,000円の減額です。たとえばマイナス10点の場合は1万円の減額、マイナス180点は18万円の減額になります。
1cm未満の小さな傷は減額されませんが、1cm以上になると少なくとも10点以上の減点となるため、1万円は減額されるでしょう。傷やへこみの数が多かったり、範囲が大きかったりするとマイナスされる点数が増えて大きな減額となります。
買取業者によって独自の基準がある場合も
ガイドラインは全国共通ですが、それ以外にも業者ごとに決められているルールもあります。業者により市場の動向や在庫の状況、販売ルートの影響によって査定額が調整されることがあるでしょう。
特定の車種の買取を強化していることもあるため、事前に業者の特徴をつかむことは大切です。過去の買取例などを見て、傷やへこみのある車の買取を積極的にしているかどうかも確認しましょう。
傷がある車の査定額をアップさせるためのコツ
傷がある車でも、工夫次第で査定額をアップできるかもしれません。状態に不安がある車でも高く売るためには、いくつかポイントがあります。ひとつずつ詳しく解説するのでぜひ実践して、傷がある車の査定額をアップさせましょう。
傷があってもそのままにしておく
ドア交換に伴う減額が発生することを意識しておき、それ以外の部分でどのようにプラス査定を引き出すかが重要といえるでしょう。
小さな傷の場合は査定額に影響しないので、そのまま査定に出しましょう。減点対象となる大きな傷でも、修理に出すと修理費のほうが高くつきます。修理に出すと損をする確率が高いので、傷があってもそのままにしておくのが得策です。
減額を防ぐために、自分で修理しようと考える方もいることでしょう。ホームセンターやネットショップなどで、傷を隠すコンパウンドやペン、ワックス、スプレー、シールなどの専用グッズが多数販売されています。
こうした傷対策グッズは手軽に使えて便利ですが、自分で修理すると跡やムラができ、さらに状態を悪くすることがあるので気をつけましょう。自分できれいに修理できたと思っても、プロが見ると元の状態に戻すのに余計に手間がかかってしまうと判断され、減額幅が大きくなることもあります。
査定前には清掃を行う
洗車や内装の清掃、荷台の整理などをして、できる限りきれいな状態で査定に出すことが大切です。きれいな車は査定士の心証がよくなり、マイナス要素が減ることがあります。丁寧に扱っている車だという印象を与えられると、査定額にも良い影響が期待できるでしょう。
汚れだけではなく、臭いを気にすることも大切です。常日頃から汚れや臭いがつかないように気をつけることが理想ですが、付いてしまった臭いは換気や消臭剤で消しましょう。
一括査定を行う
全国共通で利用される日本自動車査定協会の基準はありますが、買取業者によって独自の基準もあるため、査定額は業者ごとに差が出ます。場合によっては、数十万円の差が出ることも珍しくありません。高く売りたいなら、一括査定を利用して複数の業者を比較しましょう。
傷がある車は査定額が低くなる確率が高いので、少しでも高く売れる業者を見つけることがポイントです。「carview!中古車一括査定サービス」は、提携事業者数300社以上の中から厳選した最大10社に一括査定依頼ができます。
まとめ
車に傷があっても1cm未満のうすい小さな傷なら、ほとんどのケースが無減点です。しかし1cm以上の傷やへこみがある車は減額となるでしょう。減額となるような傷があったとしても、高く売る方法はあります。
愛車を少しでも高く売りたいなら、修理せずに査定に出すことと、一括査定を利用することが重要です。carview!中古車一括査定サービスを利用して、傷やへこみがある車でも高く売れる業者を見つけましょう。
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- 実際の査定金額
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ユーザーコメントオートバックスの担当者の対応や説明が良心的で、査定額を前提なしに短時間で提示し、大変信頼できると思った。当初はほぼこちらに決めていた。しかし、最後になってビッグモーターからさらに高い金額が示されたので、決めた。
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ユーザーコメント一番高い値段を出して頂き、来て頂いた営業も とても感じのいい人であった。 後からクレームなど無し、という条件をのんで 頂いた上での交渉でしたが、価格決定後に、 無料でクレームガード保証も入れて頂き、とても安心したお取引が出来ました。 是非車を売却する際にはまたお願いしたい。
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- 実際の査定金額
- 75.0万円
- 見積り数
- 8社
- 査定満足度
- 5
ユーザーコメントはじめて車を売却するので同時刻に合同査定をしていただきました。合計8社の中ダントツぶっちぎりの高値を出していただいたのがユーポスさんです。やっぱり値段で決まりですね。
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※1 2019年4月時点 当社調べ