車の個人売買はどのように行う？ 必要書類や買取店を利用するメリットも解説

車の個人売買は、車を売りたい人と買いたい人が直接取引します。好きなタイミングで気軽に取引ができるのに加え、査定などの諸経費を抑えられることもメリットです。しかし、どのような手続きが必要なのか、詳細が分からない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、車を個人売買する手順と取引に必要な書類、起こりやすいトラブルも紹介します。個人売買に必要な知識を得て、自身に最適な車の売却方法を見つけましょう。

車の個人売買を行う手段

車を個人売買する方法は主に「売り手と買い手の2者間の取引」と「専門知識を持つ仲介業者が入る3者間の取引」に分けられます。どちらにもメリット・デメリットがあるため、具体的にどのような手段があるのかを把握し、自分に向いている方を選びましょう。

ここでは、2種類の売買方法の詳細とメリット・デメリットを紹介します。

友人・知人間における個人売買

友人や知人、親族から車を譲ってもらう場合もあるでしょう。知り合い同士の2者間取引は、お互いの状況やニーズを理解できているため、比較的取引しやすく安心して売却できます。

オークション・フリマサイトの利用による個人売買

インターネットオークションやフリマサイトを通じて車を売買する際も、売り手と買い手の2者のみで取引します。日用品や衣類などと同じように、中古車もオークションやフリマサイトでの売買が可能です。

個人間売買代行・仲介サイトやアプリケーションの利用による個人売買

中古車販売会社が運営する個人間売買代行や仲介サイトやアプリケーションは、取引の間に車の売買のプロが個人の仲介に入る方法です。車の専門的な知識が必要な部分にプロの手を借りられます。

車の個人売買での取引の流れ

車を個人売買する場合、いくつかの手続きを踏む必要があります。実際に買い手側が購入した車を使えるのは、車両を受け取り、各種保険の名義変更した後です。大まかな取引の流れは以下を参考にしてください。

車の個人売買における手続き

車の個人売買に伴う手続きには「車両の名義変更（移転登録）」「車庫証明の取得（保管場所証明申請・標章交付申請）」「自賠責の名義変更（権利譲渡）」「自動車保険の名義変更（車両入替）」が必要です。

車庫証明は買い手側が取得します。車両・自賠責保険・自動車保険などの名義変更は、売り手側から必要書類を受け取り、買い手側で行うことが一般的です。ここでは、これらの手続き内容を解説します。

車両の名義変更（移転登録）

車の名義変更は、新旧所有者の必要書類を用意した上で、管轄する運輸支局で申請します。名義変更に必要な書類は、以下の通りです。

また、名義変更には移転登録手数料（500円）や車庫証明の取得費用（2,500円～3,000円程度）、ナンバープレート代（2,000円程度）などの費用もあります。

車庫証明の取得（保管場所証明申請・標章交付申請）

車庫証明（自動車保管場所証明書）は、買い手の車庫がある地域を管轄する警察署に申請します。申請用紙は警察署で記入、もしくはウェブサイトからダウンロードが可能です。

車庫証明に必要な書類は、保管場所が「自分が所有する土地の場合」と「家族を含む他人が所有する土地や貸駐車場の場合」で異なります。

また、保管場所には「車を使用する本拠地から2kmを超えないこと」「出入りがスムーズにできて車全体を収容できること」などの要件があるため、条件を満たしているか確認しておきましょう。

自賠責の名義変更（権利譲渡）

自動車を譲渡する際は、自賠責保険の契約者を変更する手続きが必要です。自賠責保険の保険期間途中で車両を他人に譲渡（売却）した場合、権利譲渡と呼ばれる手続きを行わなければ、保険契約上の権利や義務は新しい所有者には移りません。

自賠責保険の名義変更に必要な書類は、基本的に以下の通りです。ただし、ナンバープレートや用途・種別・使用の本拠地に変更がある場合は、別途書類が必要になるケースがあります。

自動車保険の名義変更（車両入替）

自動車保険の手続きは、売り手側と買い手側それぞれが行います。売り手側が新たに車を購入する場合や、買い手側が乗り換えする場合は「車両入替」の手続きが必要です。譲渡後に車を使用しない場合は解約、買い手の保険契約がない場合は新規加入しましょう。

これは、自動車保険自体を解約または新規契約するのではなく、既に契約している保険の対象となる車を変更します。車両入替の手続きには、車検証や保険証券、積算距離計の数値、購入金額が分かる書類などが必要です。

車の個人売買における移転登録手続きの必要書類

車の個人売買に必要な書類は、状況に応じて異なります。紛失している場合は、それぞれ再発行が必要です。書類が全てそろっていないと手続きはできません。取引をスムーズに進めるためにも、あらかじめ準備しておきましょう。

個人売買で車を売却する場合の書類

個人売買で、売り手側が必要な書類は以下の通りです。

個人売買で車を購入する場合の書類

買い手側が用意する必要があるのは、以下の書類です。

車庫証明は、管轄警察署への書類提出後に警察署の担当者が現地調査します。時間がかかることがあるため、早めに申請しましょう。

車の個人売買で起こりやすいトラブル事例

個人売買では、代金の支払いや手続き、車両の状態などが原因でトラブルが起こることもあります。トラブルの原因になり得ることを事前に把握しておけば、売買前にきちんとした契約を交わせる他、思わぬトラブルの際にも慌てずに対処できるでしょう。

ここでは、車を個人売買する上で起こりがちなトラブルの例と対処法を紹介します。

車の代金が支払われないケース

インターネットオークションやフリマサイトでは「売却代金が振り込まれない」などの金銭トラブルが起こりやすい傾向にあります。金銭トラブルで取引相手と連絡が付かない場合、連絡が取れてもなかなか支払われない場合は、近隣の警察へ相談しましょう。

名義変更手続きが実行されないケース

専門業者が仲介に入らない個人売買は、車の売買に詳しくない者同士が取引することも少なくありません。その際に起こりやすいのが名義変更忘れです。

売却した車が名義変更されないままだと、買い手側が事故や違反を起こしたときの違反金、自動車税（種別割）を売り手側が支払わなくてはなりません。万が一名義変更に応じてもらえない場合は、弁護士や警察への相談も検討しましょう。

購入した車が事故車や盗難車であることが発覚するケース

インターネット上で中古車を購入する場合、盗難車や事故車の可能性もゼロではありません。

事故車の確認は財団法人日本自動車査定協会に問い合わせると、中古自動車査定士による査定を受けられます。有料ではありますが、査定士の査定を受け「査定証」も発行してもらえるため、トラブル回避に役立つでしょう。

一方で盗難車かどうかを判断するのは難しく、購入後に警察から連絡を受けて発覚するケースもあります。相場より著しく安い場合や、売り手に不信感を抱いた場合は、車検証や本人確認書類の提示を求めましょう。

個人売買完了後に故障が発生したとき

車の専門業者を介しない個人売買の場合、売買完了後に車が故障してしまうケースもあります。十分な点検・整備を行っておらず、現物を確認できない場合に起こるトラブルです。

基本的に個人売買は「ノークレーム・ノーリターン」形式が多く採用されています。そのため、売買が完了した後は車両の不具合に関して売り手側は責任を問われず、返品もできません。しかし、売り手側が故意に問題を隠して売却した場合は責任を問われます。

車の個人売買で意識すべきポイント

車の個人売買は、価格交渉のしやすさや売買にかかる諸経費を抑えられるメリットがあります。しかし、個人間で実施する取引であるからこそ、トラブルが起こる可能性も否めません。

ここでは、車を個人売買する際のトラブルを避け、スムーズに取引を終えるために意識するポイントと取引のポイントを解説します。

契約書をしっかり作る

知人や友人と売買する場合は、口頭で取引を済ませてしまうこともあるでしょう。車の売買契約自体は口頭でも成立しますが、きちんと契約書を作成しての取引が大切です。

契約書には「車両情報」「代金の支払い方法」「引き渡し時期」「責任の所在」などを記載内容に盛り込み、作成日や住所を記載し署名しましょう。

さらに「1週間以内に動かなくなったときは取引を無効にする」「隠れた瑕疵（かし）があっても売り手は責任を負わない」などの細かい内容まで記載するのがおすすめです。

契約書は相互確認の上で押印し、お互い一部ずつ保管しましょう。備えていれば、実際に不具合が発生したときも解決しやすくなります。安心して契約書を交わしたい場合は、行政書士や弁護士などの専門家に依頼しましょう。

車を売る前のコンディション査定サービス

車両を受け渡した後に、買い手から車の状態に関するクレームが発生することも考えられます。取引する前に、車の状態を正しく把握するためにも、車の状態を確認・査定してくれるサービスを利用するのがおすすめです。

車の専門業者が車の状態をきちんとチェックするため、クレームやトラブルも発生しにくくなるでしょう。

トラブルが解決できない場合は第三者機関へ相談

相互間の話し合いでトラブルが解決しない場合は、専門機関への相談が得策です。車関係に詳しい弁護士やJPUC（日本自動車購入協会）、国民生活センターなどに相談すると良いでしょう。

JPUC（日本自動車購入協会）には、車の買取に関するトラブルを相談できる「JPUC車売却消費者相談室」があります。また、国民生活センターは消費者のトラブル相談を受け付けているため、車の売買に関する相談も可能です。

トラブルを避けるなら買取店がおすすめ

車の個人売買は、どちらの立場でもトラブルの可能性があり、手続きが煩雑です。専門の買取店へ売却すれば、リスクを回避しつつ手続きにかかる時間や手間を減らせます。買取店への売却は、複数の店から相見積もりを取ることがより高値で売るポイントです。

車の買取一括査定サービスであれば、条件に合う複数の買取店から効率的に見積もりを取れるため、店を選びやすいでしょう。手間をかけずに安全な方法で車を売却したい方は、個人売買よりも一括査定サービスがおすすめです。

車の個人売買におけるQ&A

個人間での車の売買は、書類の準備から手続きまで全て自分たちで行う必要があります。分からないことがあっても、自分たちで対処しなければなりません。

ここでは、車の個人売買でよくある疑問を紹介します。ローンや保険、ナンバープレート、税金などさまざまな疑問を紹介しますので参考にしてください。

Q．個人売買の際にローンを申し込める？

A．オークションやフリマサイトでの車の個人売買は、基本的にマイカーローンを申し込めません。一部の金融機関では申し込めることもありますが、審査は厳しい傾向です。ローンを利用する場合は、資金使途が自由なフリーローンやカードローンとなります。

ローン審査は、金利が低いものほど審査が厳しい傾向にあります。希望に合ったローンを見つけても、審査に通らなければ利用できません。ローンの条件についても事前の確認が必要です。

Q．車のローンの残債や自賠責保険の残りの期間はどうなる？

A．ローンで購入した車を売却する場合は、まず車の所有権を確認しましょう。車の所有者がローン会社にある状態では、ローン残金を完済してからでなければ車を売却できません。

また、自賠責保険は廃車手続きをしない限り解約できません。買い手側へ名義変更手続きすれば、車検の残存期間を活用できます。売り手側は、残りの自賠責保険期間も考慮した上で車の売却を決めると良いでしょう。

Q．名義変更とナンバープレート変更はどうする？

A．売買（譲渡）によって車の名義が変わる場合は、名義変更手続き（移転登録）が必要です。車の個人売買で名義変更する場合、普通車の場合は買い手の住所を管轄する運輸支局、軽自動車は軽自動車検査協会へ車を持ち込みます。

また、管轄が変わるとナンバープレートの変更も必要です。ナンバーを変更する際の費用、名義変更の移転登録申請などの費用は買い手が支払います。

Q．車の購入で発生する税金はどうする？

A．車に関する税金（費用）は、一定期間分を前払いしています。以下に、車に関する税金（費用）の一般的な分担例を紹介しますので、交渉する際の参考にしてください。

Q．沖縄や北海道など遠隔地へ車の引き渡し方法はどうする？

A．個人売買では、双方が周辺地域同士とは限りません。車の引き渡しには、車を現地に受け取りに行く方法と、業者に輸送してもらう方法があります。北海道や沖縄、離島などへ移動する場合、陸路のみでは対応できません。

空送・船送の場合は運送費用も高額です。業者に依頼する場合でも、双方の状況や環境を考慮した上で方法を選択しましょう。

また、以下の条件に該当する車を陸送する場合、料金が割り増しになる場合があります。

車を売るならカービュー 車買取の中古車一括査定サービスを利用しよう

車の売却を考えているのであれば、カービュー 車買取の利用がおすすめです。カービュー 車買取の中古車一括査定サービスを活用すると、愛車の最高額がすぐに分かります。個人間での売買よりも安心・安全に取引ができることも魅力です。

ここでは、カービュー 車買取の魅力とメリットを紹介します。

カービュー 車買取を利用するメリットは？

カービュー 車買取の愛車無料査定は、300社以上の提携者数があります。有名店から地域密着専門店まで網羅しているため、自宅近くの査定会社も見つかるでしょう。また、一度に最大10社に一括査定を依頼できるため、高額査定が期待できます。

インターネットで査定し、高い査定額を提示したお店を選ぶだけで売却ができるため、1店舗ずつ訪問する必要もありません。

カービュー 車買取は、消費者が安心かつ安全に契約できるように「JPUC適性買取店認定制度」を設けています。お客さまに信頼して契約していただける環境を整えておりますので、ぜひご利用ください。

車の査定依頼は最短45秒で入力できる内容！

カービュー 車買取では、車の査定に面倒な手続きが必要ありません。インターネットから査定したい車の「メーカー・モデル・年式・走行距離」を入力するだけで済むため、最短45秒で申し込みが完了します。

また、走行距離は5,000km単位の入力で、実際に車のメーターを確認する必要もありません。車検証に記載されている情報も不要のため、書類を用意しなくても簡単に依頼できます。

スマートフォンからでも申し込めることから、好きな場所で好きな時間にご利用いただけることも魅力です。

まとめ

車の個人売買は、諸経費が抑えられることや価格交渉がしやすいことなどさまざまなメリットがあります。しかし、書類の準備や手続きも個人でする必要があるため手間がかかることに加え、トラブルが起こる可能性も否めません。

カービュー 車買取の中古車一括査定サービスであれば、リスクや手間を回避し、条件に合う買取業者に高値で売却できます。査定も簡単に申し込めるため、車の売却を検討している方はぜひご利用ください。

#車売却