中古車の買取査定時は見積書が欲しいと伝えてみよう！ 確認すべき項目も解説

中古車を売却する際、買取業者によっては見積書を発行します。見積書をもらっても、どの項目を確認したら良いのか分からないという方もいるのではないでしょうか。
この記事では、見積書でチェックする項目、買取額に影響する査定項目などを紹介します。最後まで読むことで、正しい見積書の見方から、愛車を高く売る方法まで把握できるでしょう。

中古車売却時の見積書とは？

買取業者への車売却を依頼した際に受け取れる見積書には、おおよその査定額が記載されています。査定時、見積書と一緒に査定書（カーチェックシート）をもらえることもあるでしょう。ここでは、見積書と査定書の概要を紹介します。

見積書は契約前に金額を確認するための書類

中古車を売却するために査定を依頼すると、買取業者から口頭もしくは書面で見積もりを伝えられます。見積書のフォーマットは決められていませんが、査定額・氏名・連絡先・車両情報などの項目があるのが一般的です。

見積書に記載される査定額は、実際に買取してもらえる金額ではありません。正確な査定額を算出する際は、一般社団法人 日本自動車査定協会が定める加減点基準を基に査定します。あくまでも、おおよその買取価格である点に注意しましょう。

査定書（カーチェックシート）は査定の結果を記入する書類

見積書と混同しやすい書類として、査定書（カーチェックシート）があります。査定書は、査定時にチェックするポイント（傷・へこみ）、保証書・整備手帳の有無、走行距離などの車両情報が記載された書類です。

査定書のフォーマットはないため、買取業者によって記載内容が異なります。査定書に査定額記入欄がある場合は、見積書を兼ねている場合もあるでしょう。

中古車の買取査定時は見積書が欲しいと伝えてみよう

中古車の買取査定時、必ずしも見積書を受け取れるわけではありません。多くの買取業者では見積書を発行せず、口頭で査定額を伝えるのが基本です。一方で、書面でもらうことで得られるメリットもあるため、可能であれば見積書が欲しいと伝えてみるのがおすすめです。ここでは、見積書を受け取るメリットを紹介します。

認識の違いや情報の誤りがないか確認しやすい

中古車買取では、口頭で査定額を伝えられるのが一般的です。車の売却に限ったことではありませんが、見積書がなければ口頭でのやりとりとなるため、トラブルにつながることもあります。

見積書がなければ、どのような情報を基にして、どの点を評価したのかも分かりません。見積書にはさまざま情報が記載されていることから、査定額に加えて情報の誤りも把握できます。

認識違いを防ぐためにも、可能であれば見積書は作成してもらうのがおすすめです。

見積書を比較することで他の業者と比べやすい

見積書に記載された査定額をベースに、他の買取業者からも見積もりしてもらうと、買取相場や車の価値をしっかりと評価してもらえる業者をチェックできます。見積書を他の買取業者に提示することで、買取価格の交渉もしやすくなるでしょう。

新しい車の購入資金などに充てる金額を少しでも増やすためにも、見積書を比較して買取価格が高く、手数料が低い買取業者を選ぶことが大切です。

中古車買取では見積書がもらえないケースも珍しくない

中古車買取では見積書を作成せず、口頭で査定額を伝える買取業者も珍しくありません。購入時にはほとんどのお店が見積書を発行するのに対し、売却時はなぜ作成しないのでしょうか。ここでは、買取時に見積書を作成しない2つの理由を紹介します。

業者の不利益につながる恐れがあるため

見積書を受け取り、複数の買取業者と比較しようと考える方もいるでしょう。最初に査定を依頼した買取業者の見積書を、2番目の買取業者に見せるとその買取業者はより多くの買取額を提示することが考えられます。

売却側は、相見積もりすることでより多くの利益を獲得可能です。一方の買取業者は、見積書が交渉材料として使われることで契約を取り逃してしまいます。

中古車市場の価格変動が大きく価格保証が難しいため

買取業者は、中古車のオークション相場に応じた買取額を提示します。中古車市場は日々変動し、希少車を除いて時間が経過するにつれて車両価値が下がるのが一般的です。

買取業者がある金額で買取可能と判断しても、モデルチェンジによって先代モデルの流通量が増える、他車に需要が移るなどによって買取業者の利益が減ることがあります。契約時に査定額よりも減額すれば、トラブルにもつながるでしょう。

見積書に金額を提示して車の価値が下がった場合のリスクを考え、見積書を作成しない買取業者もいます。

中古車の見積書でチェックすべきポイント

中古車の見積書を受け取り、査定額に注目する方も多いのではないでしょうか。査定額の確認も大切ですが、基本情報である車両情報や査定額にどのようなものが含まれているのかチェックすることも重要です。

ここでは、見積書でチェックしたいポイントを紹介します。

車両情報

車両情報は、車種・年式・グレード・走行距離・ボディカラー・車検満了日などの情報です。これらの基本的な情報を基に買取査定を行うため、情報が異なっていると正確な査定ができません。

誤った情報で契約を締結すると、契約内容の修正を求められることもあるでしょう。見積書の段階で、事実と一致しているか確認することが大切です。

見積書の有効期限

見積書で提示された見積額は、有効期限が記載されているのが一般的です。中古車市場は流動的で、日々需要が変化します。買取業者は需要に応じて買取額を提示するため、いつまでも同じ金額で買取できません。

有効期限は買取業者ごとに異なります。車の価値は時間の経過とともに下がることから、長くとも2週間以内を目安に契約するのがおすすめです。

自動車税

自動車税は、毎年4月1日時点のユーザーに納税義務が発生する税金です。1年分の税金を前払いしますが、車を売却すると未経過分（月割り）の税金が返戻されます。

車の売却は、4月までに済ませるのがおすすめです。3月下旬に売却すれば、より節約できるのではと思う方もいるでしょう。手続き完了が4月2日以降になった場合は、自動車税の納税義務が発生するため早めに売却しましょう。

自賠責保険

強制保険とも呼ばれる自賠責保険は、車にかける保険のため、中古車として売却するだけでは解約にはなりません。その代わり、未経過期間に応じた金額が買取額に上乗せする形で返戻されます。未経過期間は、1日単位ではなく月単位で計算されるのが特徴です。

重量税

中古車として買取してもらう場合、支払い済みの重量税は還付されません。重量税が還付されるのは、車を廃車（永久抹消登録）にしたときのみです。中古車としてではなく廃車買取を依頼する場合、重量税還付金相当額を上乗せした買取金額を受け取れます。

業者に廃車を依頼すると重量税還付金相当額を早い段階で受け取れますが、自分で廃車手続きをすると還付までに多くの手間と時間がかかるため注意しましょう。

リサイクル預託金

リサイクル預託金は、廃車する際の解体費用を車の購入時にあらかじめ支払うものです。中古車として売却する際、車両価値金額に加え、支払い済みのリサイクル預託金相当額を受け取れます。

査定額にリサイクル預託金相当額が含まれているか、含まれていない場合は別途戻ってくるのかしっかり確認することが大切です。

手数料

手数料は業者が利益を確保する部分であり、売却時にも注意しなければならない項目です。税金のように金額が定められているわけではなく、業者が自由に設定できます。一定の相場はあるものの、一律ではありません。

車売却時の手数料は、名義変更代行料や車の運送料など細分化でき、どれも自由に設定できます。

車の名義変更は細かな手続きが必要ですが、買取業者に代行してもらわなくても自分でできます。手数料が高いと感じた場合は、自ら行うことで名義変更代行料を削減できるでしょう。

運送料も同様で、買取業者に頼まずとも店舗に車を直接運送すれば削減できる手数料です。諸手続きを代行してもらうための手数料ですが、あまりにも高いと感じた場合は自分で行っても良いか交渉しましょう。

ただし、自分で手続きを行う場合は業者に指定された期日を守る必要があります。スムーズに進まないこともあるため、基本的には業者に任せたほうが安心です。

キャンセル規定

売買契約締結後、何らかの理由でキャンセルしたいときでも一般的にはキャンセルに応じてくれません。

訪問販売・美容医療などは、契約後でも一定期間契約解除できる「クーリングオフ制度」の利用が可能です。しかし、車の買取ではクーリングオフ制度の利用はできません。

買取業者によっては、キャンセル料を払う、一定日数内などの条件下でキャンセルできるケースもあります。契約前にキャンセル規定をしっかり把握しましょう。

契約後の減額の有無

実際に買取を依頼したら、見積額と買取額に差が発生することがあります。買取査定時には知ることができない問題が見つかった、過大評価していたなどが原因です。

実際に「車を引き渡した後にエンジンチェックランプが点灯したから減額したい」といった、減額トラブルも起こっています。このようなトラブルに遭わないために、契約後に減額の可能性があるか事前に確認することが大切です。

中古車買取における主な査定項目

買取業者がどのような基準で査定額を決めているのか知ることで、見積書の内容を理解しやすくなります。査定額に響きやすいポイントを理解して、マイナス査定とならないよう事前に対策することも大切です。

ここでは、どのようなポイントが査定額に影響するのかを解説します。

年式・走行距離

自動車は低年式になるにつれ、車にかかる税金は高くなります。税金が高い車は需要が低いため、マイナス査定になる傾向です。低年式になる前に、売却の決断は早いほうが良いと言えます。

走行距離も査定額に影響するポイントです。普通車であれば年間1万km、軽自動車であれば年間8,000kmを超えるとマイナス査定になります。走行距離は車の寿命の目安でもあり、短期間に長距離を走行した車は故障のリスクが高くなってしまうためです。

外装

ボンネットやドアなどの外装の傷やへこみ、汚れは査定基準のひとつです。

「ナンバープレートがゆがんでいないか」「ナンバーが剥げていないか」「鍵穴にこすった傷はないか」などもチェックされます。他にも、アンテナやヘッドライトやテールライトなども査定対象です。

飛び石などでガラスに付いた小さなひびもチェックされるため、査定項目全ての対処は困難と言えるでしょう。しかし、車に詳しくない方でも簡単に行える査定対策があります。

まず車全体を洗車し、ワックスがけを行いましょう。その際に小さな汚れや傷、へこみがあったらコンパウンドで直します。あまりにも傷やへこみが大きい場合や、コンパウンドで直す自信がない場合はおすすめできませんが、できる限りの対策が大切です。

修理費を支払ってまで直す必要はないため、傷はコンパウンドで磨く程度のものだけ対処し、そのままの状態で査定に出しましょう。

内装

内装は臭いや汚れをチェックされます。たばこの臭いやシートの汚れ、食べ物のごみが落ちていると良い印象を与えません。

臭いの除去は、車用消臭剤を使用するのがおすすめです。清掃を行う時間がない方は、ガソリンスタンドなどへ車内清掃を依頼し、エアコンフィルター内の清掃を中心に臭いを除去してもらいましょう。

清潔感のある内装は、大事に使われていたという好印象につながりやすいポイントです。

修復歴

事故などによる修復歴は事前に対策できないことから、正直に伝えます。車の売買契約は、正確な情報を共有し、信頼できる相手と交わす契約です。

修復歴を隠さず話せば買取業者から信頼を得られ、契約後に修復歴が発覚すれば再査定や減額になる恐れがあります。

車の骨格に関わる重大な事故であった場合、マイナス査定となることは免れないでしょう。外装や内装は修理できても、骨格に関しては今後の走行に影響を及ぼしてしまうものまで損傷度合いはさまざまです。

車は移動手段であるため、走行に影響を及ぼすと考えられる修復歴のある車の評価は低くなります。

エンジン・足回り

エンジンのコンディションも重要です。エンジンオイルは良好な状態か、スパークプラグの状態は良いかチェックされます。定期的な交換が推奨される部品にもかかわらず交換されていない場合、エンジンコンディションに影響を与えるためです。

足回りもチェックされます。異音や振動などが足回りから伝わってこないか、違和感がないかを査定前にチェックすることが大切です。違和感がある場合、隠さずに申告しなければ契約後の減額もあるでしょう。

整備記録

査定時は、車だけでなく車に関する情報が記載された整備記録を確認します。整備記録を確認する際に使用するのが、メンテナンスノートです。メンテナンスノートには、点検整備記録簿とメーカーの保証書が含まれています。

点検整備記録簿は、12か月点検などの法定点検結果、消耗品の交換履歴などのさまざまな記録が記載された書類です。点検整備記録簿を見ると車のコンディションも把握しやすいため、査定時に点検整備記録がない場合、マイナス査定となる可能性があります。

車を高く売るためのコツ

査定時にマイナス査定とならないようにすることも重要ですが、ポイントを押さえてより高く車を売る工夫をすることも大切です。ここでは、車を高く売るコツを解説します。愛車の買取額を上げられるよう、ぜひ参考にしてください。

需要のある時期に売る

中古車は1月～3月と9月～10月に多く売れる傾向があります。新生活が始まる前に、車を手に入れたい学生や新社会人が中古車を探すためです。9月～10月は転勤が多い時期で、新しい職場で車が必要となった人が中古車を購入します。

また、この時期は多くの企業において決算期・半期決算期に当たり、業績アップのために買取強化キャンペーンを打ち出すことも少なくありません。需要のある時期を見計らうことで中古車であっても高く売却できるでしょう。

走行距離が大台に乗る前に売る

走行距離が長くなるほど、車の査定額は下がります。特に3万km・5万km・10万kmという境に大きく値段が下がるため、大台に乗る前に手放すのがポイントです。

走行距離は車の寿命と密接に関わっており、査定額に大きく影響します。走行距離が短ければそれだけ長く安全に走行できる証拠となるため、買取業者も高い査定額を提示するでしょう。

走行距離に注目して中古車を探す人もいます。走行距離が大台に乗っている車のほうが安く購入できますが、長く車を所有したい人は、走行距離の短い車を選ぶ傾向です。

掃除をしておく

車内でたばこを吸っていた、ごみが車内にあるといった状態では、臭いが原因でマイナス査定となることもあります。一方で清掃が行き届いた中古車は、大がかりな車内クリーニングが必要ありません。

また、車内がきれいであれば新たなユーザーにアピールできることから売りやすくなります。少し手間をかけるだけで車は高く売れるため、車内清掃は細かな部分まで行いましょう。

純正オプションをアピールする

純正のナビやETCなどのディーラーオプション品は、プラス査定につながりやすいオプションです。積極的にアピールして高額査定につなげましょう。ブラインドスポットモニターをオプションで取り付けている場合も、高額査定を期待できます。

メーカーオプションは新車購入時にしか装着できません。後から付けられるディーラーオプションとは価値が異なります。特に限定オプションなどは、高い査定額を期待できるでしょう。

純正オプションかどうかの判断ができない場合は、新車購入時の見積書を確認します。見積書を紛失している場合は、新車を購入したディーラーにデータが残っていないか聞いてみましょう。

一括査定に出す

一括査定は、複数の業者から手軽に見積もりを出してもらえるのがメリットです。価格競争が起こり、1社に依頼したときよりも値段を高く提示してもらえる可能性が高くなります。

無料で利用できるケースが多いのも一括査定のメリットです。積極的に活用することで、愛車の売却額引き上げが期待できます。複数の業者を比較しながら、価格交渉もしやすい便利なサービスです。

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まとめ

車を売却する際、どのような点が評価されたのか目に見える状態で知るためにも、見積書はしっかりと受け取ることが大切です。

見積書がない状態で契約しても、不当な契約内容で取引されることもあります。見積書をもらえば、他の買取業者が示す買取価格とも比較可能です。

中古車の高価買取を目指すのであれば、カービュー 車買取の中古車一括査定サービスをご利用ください。査定依頼も簡単で、最大10社の査定を手軽に受けられます。

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