中古車の陸送費の相場はいくら？費用を抑える方法や輸送時の注意点

遠方の販売店で在庫となっている中古車でも、近隣の店舗に取り寄せて購入可能です。取り寄せの場合「陸送費」や「輸送費」といった諸費用がかかりますが、中古車販売店ごとに費用の位置付けが異なり、詳細が分かりにくい場合があるので注意しましょう。
今回は「陸送費」に着目し、相場や費用を抑えるコツや注意点を解説します。中古車購入時以外にも、陸送費の知識は引っ越しや個人売買の際に役立つでしょう。希望の中古車を安心して取り寄せるために、ぜひご一読ください。

相場が気になる中古車の陸送費とは？

車の輸送に関連する費用は似たような名称の費用もあり、違いが分かりにくいケースがあります。それぞれの違いを知っておけば、よりお得に購入できるよう販売員と交渉できるでしょう。まずは、今回取り上げる「陸送費」の要点を解説します。

陸送費は車を運搬する費用のこと

陸送費とは、さまざまな輸送方法のうち「陸地」を使って車を運搬する費用のことです。どのように車を運搬するかは中古車販売店によって異なり、自社の積載車を利用する他、陸送専門業者に依頼することもあります。

陸送費の主な内訳は、輸送にかかる燃料代や人件費、輸送を行う距離が影響します。中でも距離がもっとも重要で、当然距離が長いほど費用が高くなります。

納車費用と何が違う？

陸送費は「車両の移動にかかる費用」に対し、納車費用は「購入者へ車を引き渡す準備にかかるさまざまな費用」です。納車費用には、以下のような費用が含まれます。

なお、陸送費が納車費用に含まれているかどうかは販売店によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。

輸送費と何が違う？

陸送費が「陸地」を使って車を運搬する費用を指すのに対し、輸送費は航空機や船舶などを利用して車を運搬する方法などもまとめて指す言葉です。中古車販売店によっては陸送費と輸送費を同じように扱うことがあり、実際は飛行機で運搬したとしても書類上では陸送費と記載することもあります。

陸送費に関するトラブルを防ぐためにも、あらかじめディーラーや販売店に対して陸送費や輸送費の扱いを確認しておきましょう。

中古車の陸送費の相場はどのくらい？

中古車の陸送費用は販売店によって異なる他、燃料価格の影響も受け変動します。遠方の販売店からの取り寄せなどを検討している場合、あらかじめ陸送費など輸送にかかる費用の相場を調べておくと安心です。ここでは、中古車販売店とディーラーの陸送費の相場をご紹介します。

中古車販売店の場合

中古車販売店を利用する場合は以下の通りです。

ディーラーの場合

ディーラーを利用する場合は以下の通りです。買取業者と比べると、ディーラーのほうが少し割高になる傾向にあります。

陸送費が割高になる車種もある

陸送費は車の種類によって陸送費が割高になる車種もあります。費用が割高になるのは、他の車と異なる配慮の上運ぶ必要がある車です。

中古車の陸送費の相場がバラつく理由

中古車の陸送費は一律ではなく、販売店や運搬業者によってバラつきがあるものです。そのため不透明になりやすく、悪徳業者の場合は水増しすることも考えられます。ここでは、中古車の陸送費が業者ごとに異なる理由を解説します。

運搬方法が異なるため

車の運搬方法は大きく3種類があり、運搬方法によって輸送費（陸送費）は変動します。各運搬方法の特徴は以下の通りです。

・陸送
近場の場合に費用を抑えやすい。運搬する車で移動する自走と、積載車など専用車両を使う方法がある。
・空送
飛行機で運搬すること。輸送日数を短縮できるが輸送費用は高くなる。空港から目的地までは陸送が必要。
・船送
船で運搬すること。陸送よりも費用は抑えられるが日数がかかる。港から目的地までは陸送が必要。1,000km以上などの長距離で多く採用される。

経由地の数が異なるため

車を運搬する際、一度に大量に運搬したほうが1台あたりの輸送費用を安く抑えられます。そのため、業者によっては陸送を行う際にいくつもの経由地に立ち寄るケースがあります。

買取業者よりもディーラーの輸送費が割高になるのは、輸送に経由地を多く訪れるためでしょう。ただし、まとめて輸送することで陸送費を少額に抑えたり無料になったりするケースもあります。

中古車の陸送費を相場以下に抑えるコツ

中古車を購入する際、できるだけ陸送費は抑えたいところです。販売店独自の運搬規定を設けている場合があるので交渉は難しいかもしれませんが、費用を安くするためにできることは存在します。まずは以下のような方法を試してみてください。

直接取りに行く

陸送費用を抑えるポイントの一つは、車が保管してある場所へ自分が出向くことです。直接車を取りに行きたい旨を相談し、日時や時間を調整してから取りにいきます。直接の引き取りに対応しているかは販売店の方針次第ですが、都合を合わせられるのであれば相談してみるのも良いでしょう。

最寄りの店舗まで陸送してもらう

大手買取店などでは、複数の系列店が各地に存在します。納車場所を自宅でなく最寄りの店舗まで陸送してもらうと、陸送費の削減につながります。大幅な値引きは見込めないものの、陸送距離の短縮によるコストカットが期待できるでしょう。ただし、販売店の営業方針や繁忙期には断られることもあります。

納車日は繁忙期を避ける

例年2月～4月は中古車売買の繁忙期となるため、陸送業者も忙しくなります。この時期は通常よりも割高に料金設定している場合があります。そのため、可能であれば繁忙期と重ならないように納車日を設定しましょう。

また、繁忙期は納車日時の融通が利きにくく、陸送自体を受け付けてもらえないこともあります。陸送業者を利用する予定なら、早めにスケジュールを組んでおくことが重要です。

中古車の陸送費を安くするのが難しいケース

陸送費を安くする方法を挙げてきましたが、以下のケースに該当する場合は安くするのは難しいことが想定されます。陸送費以外の購入費用全体を見直し、他の費用を抑える形でお得に購入できないか検討しましょう。

購入は近隣の販売店だが車は遠方から取り寄せる

全国展開している販売店から車を購入する際、購入契約自体は近隣店舗でも遠方の店舗から実車を取り寄せることがあります。この場合、陸送費自体の費用を含めた「取り寄せ費」の名目で費用を請求されるケースがほとんどです。

このような場合、自分で車を引き取りに行くとしてもスムーズな納車は難しいため、直接取りに行くのはおすすめできません。

販売店が名義変更手続きを陸送業者に依頼している

遠方の販売店から中古車を購入する際、購入者は販売店に車の名義変更を委託します。また、販売店は陸送業者に名義変更手続きの代行を依頼しているケースも少なくありません。

このような場合、仮に自分で車を引き取りにいけば名義変更の手数料は見直される可能性があります。しかし、陸送費そのものを安くするのは難しく、手間がかかる割に費用を大きく削減することは難しいでしょう。

中古車の陸送を依頼する際に確認したいこと

中古車を遠方の販売店から陸送してもらう際は、少なからずトラブルのリスクがあります。スムーズに陸送での取り寄せを行うためにも、以下で紹介する項目に気を付けましょう。

見積書の内訳

陸送費に限らず、中古車購入時の諸費用は不透明でトラブルになりやすい項目です。見積書は内訳の項目をこまかくチェックし、不明点は営業マンに説明を求めましょう。見積金額のうち、陸送費や輸送費がどのような区分で扱われているかを確認します。

陸送費用を見積書に記載せず、別途請求されるケースもあります。販売店ごとに陸送費の取り扱い方は異なるので、きちんと確認した上で契約するようにしてください。

輸送する車の状態

陸送を依頼する場合、車の輸送中に傷が付いてしまったり、破損したりするケースも考えておく必要があります。実車確認が難しい場合は、購入した車の状態を入念に確認しておくようにしましょう。

購入後のトラブルを防ぐため、車の状態をチェックする際に画像を保存しておくのも効果的です。そうすれば、納車日に保存しておいた画像と実車の比較もスムーズに行えます。

車の到着予定日

車の出発地と到着地が分かれば、輸送にかかる日数が分かります。輸送距離にもよりますがおおよそ3～10日が目安です。ただし、2～4月などの繫忙期は通常よりも時間がかかります。

納車時に陸送完了のサインを求められる場合もあるので、予定到着日は時間にゆとりを持っておくと安心です。予定外の到着にも対応できるように、事前にスケジュールを広めに調整しておくことをおすすめします。

車内の忘れ物チェック

上記では車の購入時を想定した確認事項を紹介しましたが、引っ越しや個人売買等で陸送業者を利用する際に注意したいのが「車を引き渡す時に車内に私物（忘れ物）を残さない」ことです。

先述のように自走して車を運搬することもあるので、私物を残したままではトラブルになるかもしれません。また、残した私物が戻ってこない可能性もあります。陸送業者が加入している保険の対象外となることもあるので注意しましょう。

車を手放す必要があるなら買取カービュ―で査定依頼しよう

ユーザーが中古車を買取に出すと、買取業者は陸送などの方法を使い、買取した車が売れやすい地域へ運びます。自社輸送をしている買取業者をはじめ、さまざまな販路を持つ買取店であれば、陸送費を抑えるノウハウがあり買取金額にも期待できるでしょう。

陸送費は不透明になりやすいため、信頼できる中古車販売店や買取店を選ぶことが大切です。買取カービューの愛車無料一括査定サービスであれば、全国300社以上の優良買取業者に最大10社まで一括で査定を申し込めます。450万人以上に利用されてきた実績もあるため、初めて車の売却を行う方でも安心してご利用ください。

まとめ

今回の記事では「陸送費」を取り上げ、中古車購入時に陸送費を抑えるコツや、注意点を中心に解説してきました。紹介した方法は必ずしもすべてのケースで行えるとは限りませんが、費用をより抑えつつ安心して取引するためにも買取業者選びは大切です。

買取カービューでは信頼できる買取業者と数多く提携しています。一括査定も無料で申し込み可能なので、車の乗り換えを検討されている方はぜひ買取カービューをご活用ください。

写真：アフロ