景品の車は売却できる?費用と流れをくわしく解説
「懸賞で車が当たったが、使わないため売却したい」「景品の車を売却するために必要な手続きが知りたい」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
景品の車の場合、車両は無料ですが、それ以外の諸経費は自分で支払うことが多いようです。名義変更などの手続きをする必要もあり、支払いや手続きが完了しなければ車を売却できません。
この記事では景品の車を売却したいときに必要な費用や手続きの流れを解説します。売却するための手続き方法をきちんと把握できれば、スムーズに車を売却できるでしょう。
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車の買取相場を調べる景品の車についてまず知っておきたいこと
懸賞に応募して車に当選したら「無料の車が当たった」と喜ぶ方も多いでしょう。しかし、車庫などの車を迎え入れる環境が整っておらず、売却したいと考える方もいるかもしれません。
景品の車は自分で購入した車と同じように売却できるのでしょうか。まずは自分で購入した車と景品の車の違いを把握していきましょう。
懸賞で当たった車は一時所得に相当する
懸賞で当たった車は小売価格の60%の金額が一時所得に相当します。一時所得は所得税の課税対象になり、納税義務が発生する所得です。給与や事業収入ではなく、懸賞や謝礼金、生命保険の満期保険金などがこれにあたります。
ただし、一時所得には50万円の特別控除があるため、一時所得の全てが課税対象になるわけではありません。一時所得のうち、50万円を超える金額分が課税対象になります。
たとえば200万円相当の車に当選した場合、課税対象になる金額は200万円の60%である120万円から50万円を差し引いた70万円です。一時所得の申告は確定申告で行いましょう。
車にかかる費用の支払いが必要
懸賞で当たった車でも、無料なのは車体のみであることがほとんどでしょう。多くの場合、自動車税(種別割)や自賠責保険、リサイクル料金などは自分で支払う必要があるようです。これらの支払いを済ませ、必要な手続きを行わない場合の所有権は、自分ではなくディーラーや懸賞の主催者のままになります。
車に当選したら、どこまでが無料で提供されるのか、懸賞の主催者に確認しましょう。自分が負担する範囲によっては、ある程度まとまった金額が必要になる場合があります。
すぐに売却できない場合がある
懸賞の車の中には、当選条件が設定されているものがあります。使い勝手や乗り心地などのリサーチを目的としたモニター懸賞では、一定期間使用してもらったり、実際に使用した感想や意見をフィードバックしてもらったりしないと懸賞を実施する意味がありません。そのため、1年間は所有権を譲渡しないなどの条件がついていることがあります。
車に当選したらすぐに売却しようと考えている場合は、懸賞の内容や当選の条件などをしっかり確認してから応募するようにしましょう。
景品の車にかかる主な費用
車両のみが無料の車に当選した場合、得るのはメリットばかりではありません。車にはさまざまな経費がかかります。しかし、経費といっても具体的にはどのような費用がかかり、どのくらいの金額が必要か分からない方も多いかもしれません。ここでは自動車税(種別割)など、景品として当たった車にかかる主な費用を解説しましょう。
自動車税(種別割)
自動車税(種別割)は車の種類や総排気量によって金額が決まる税金です。毎年4月1日時点で車の所有権を持っている場合に課税されます。懸賞で年度の途中に車を手に入れた場合は、名義を自分に変更した翌月から年度末までの月割り分を支払う仕組みです。車の総排気量が増えれば増えるほど、自動車税(種別割)は高くなります。
自動車重量税
自動車重量税は、車の重量によって金額が変わる税金です。軽自動車は定額ですが、普通自動車は重量が重いほど税額が上がります。
自動車重量税は新車登録と車検のタイミングで支払う仕組みです。そのため、新車登録のときは3年分、その後は2年分を2年ごとに支払うことになります。新規登録してから13年以上経つと税額が高くなるため注意しましょう。
自動車税環境性能割
自動車税環境性能割とは車を取得したときにかかる税金で、2019年9月まで自動車取得税と呼ばれていたものです。名称変更にともなって内容も改正され、2020年3月時点では車の価格や種類、燃費性能によって税率が異なります。
自賠責保険
自賠責保険は、車を持っていれば加入義務が発生する強制保険です。懸賞で当たった車でも加入する必要があり、車の所有者には支払い義務が生じます。自賠責保険に加入していない場合は車検に通らず、未加入で走行すれば処罰の対象になる可能性もあるでしょう。
リサイクル料金
リサイクル料金は、車を廃車にする際に出るゴミをリサイクルしたり、破壊したりするために必要な費用です。廃車時ではなく、車を手に入れたときに前払いする仕組みなので、懸賞で当たった車でも支払う必要があります。
このリサイクル料金の支払い義務は所有者に発生するため、車の売却時には手続きを行い返金してもらいましょう。車種によって料金は変わります。
検査登録費
懸賞で当たった車のナンバーの取得や検査登録をしてもらうときにかかる費用です。検査登録とはいわゆる車検のことで、申請の内容や車の種類によって手数料が変わるため注意しましょう。ナンバープレートの変更や継続検査を受けるたびに必要になります。
車庫証明費
車庫証明書は正式には自動車保管場所証明書と呼ばれる、車を所有した場合に保管場所を証明する書類のことです。地域によっては不要な場合もあります。
車庫証明書は、車庫がある場所を管轄する警察署に申請しましょう。手数料は都道府県によって多少異なるようです。東京都の場合は自動車保管場所証明書交付手数料(申請時)として2,100円、保管場所標章交付手数料が500円かかります。
所得税、住民税
懸賞の車は一時所得に該当します。車の販売価格が一定以上の場合は所得税の課税対象になり、納税義務が発生するでしょう。所得税は累進課税のため、所有者の収入によって税率は変わります。
収入が増えると所得税だけでなく、住民税の納税額にも影響があります。配偶者控除を受けている場合は収入が増えることで、控除の適用外になる可能性があるため注意が必要です。
景品の車を売却するための手順
懸賞で車が当たる機会は少ないため、いざ当選しても売却するための手続きが分からないという方も多いのではないでしょうか。ここでは景品の車を売却するために必要な費用の支払いや規約の確認、名義変更などの手続きを順番に解説します。
1.費用の支払いや手続き
景品の車を売却するには、所有者を自分に変更するために必要な費用の支払いや手続きを行いましょう。
車を取得した場合、自動車税(種別割)や自賠責保険など、さまざまな費用を支払う必要があります。それらの費用を支払わないと車を所有することができません。所有権のない車を勝手に売却することはできないため、まずは所有権を自分にするためにも必要な手続きです。
2.懸賞の規約を確認
景品の車の売却手続きを行いたい場合は、懸賞の規約を確認しましょう。懸賞には条件が設けられている場合があります。売却に関する制限があれば、その条件をクリアするまで手続きができません。規約を無視して売却すると、後々のトラブルの原因にもなります。
すぐに売却するつもりが売却できなかった場合、車の保管場所のために想定外の費用がかかってしまうかもしれません。懸賞に応募するときは規約も確認しておきましょう。
3.名義変更
景品の車はもらった時点では、ディーラーや懸賞の主催者が所有者になっていることがほとんどです。モニター懸賞などの場合は、手に入れた直後に名義変更ができないことがあります。そのまま使用していると名義変更ができるタイミングになっても、手続きを忘れている可能性があるでしょう。
売却するときになって名義変更が済んでいないことに気づいたら、管轄の運輸支局で手続きします。自分で車を購入した場合は販売業者が手続きしてくれる場合がほとんどですが、景品の車は自分で名義変更を行いましょう。
4.売却
名義変更が完了したら、自分で購入した車の場合と同様の手順で売却手続きが可能です。ただし、新車の景品でも一度人の手に渡っているため、中古車として扱われます。
できるだけ高額で売却したい場合は、買取業者に査定してもらうのがおすすめです。複数の業者に査定してもらえば、より高額で売れる可能性が高まります。その場合は一括査定サイトを利用すると便利です。一括査定サイトであれば、1回の申し込みで複数の業者に査定を申し込めます。手間をかけずに高価買取してくれる業者を探せるでしょう。
まとめ
懸賞で当たった車の場合でも売却することは可能です。しかし、車両以外にさまざまな費用がかかったり、売却するには条件があったりすることもあります。場合によっては想定外の費用がかかる可能性もあるので、応募前に必要な費用や応募規約の確認を忘れないようにしましょう。
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※1 2019年4月時点 当社調べ