軽自動車の名義変更を自分で行う方法は？ 手続きの流れや必要書類を解説

軽自動車の所有者が変わる場合は、名義変更の手続きが不可欠です。しかし、初めて手続きをする場合は分からないことが多いのではないでしょうか。名義変更の手続きを怠ると法律違反になってしまう可能性もありますので、速やかに済ませましょう。
本記事では、軽自動車の名義変更手続きを初めてする人のために、必要書類や手続きの流れ、費用などを詳しく解説します。これから手続きを行う方はぜひ参考にしてください。

軽自動車の名義変更はどのような場合に必要な手続き？

軽自動車の名義変更は、売買や譲渡により所有者が変わる場合に必要な手続きです。車検証に記載されている使用者と所有者が異なる場合は、事前に同意を得た上で記録事項の変更を行いましょう。

ここでは、軽自動車の名義変更が必要となるケースと手続きの期限について詳しく解説します。

名義変更は売買や譲渡を行った場合に必要

軽自動車を売買や譲渡した場合、名義変更の手続きが必要となります。速やかに名義変更を行わないと、トラブルの原因になる恐れがあるため注意が必要です。

例えば、友人から譲り受けた軽自動車を名義変更をせずに使用していた場合、4月1日時点で軽自動車税の支払い義務が所有者となる友人に発生してしまいます。また、盗難被害に遭ったり犯罪に車を使用されたりした場合、友人にも迷惑をかけることになるでしょう。

名義変更は15日以内に手続きする必要がある

名義変更の手続きは、軽自動車を売買や譲渡してから15日以内に行う必要があります。これは道路運送車両法第13条で定められており、違反した場合は50万円以下の罰金です。ただし、この期限を過ぎてしまったからといって手続きを踏みとどまる必要はありません。

期限を過ぎてしまっている場合も、なるべく早くに手続きを済ませることが大切です。

軽自動車の名義変更手続きに必要な書類

軽自動車の名義変更を自分で行う際に、どのような書類が必要なのでしょうか。ここでは、一般的なケースを想定して名義変更手続きに必要な書類について解説します。特殊なケースでは追加書類が必要になるため、まずは基本を押さえて書類をそろえましょう。

自動車検査証

自動車検査証（車検証）は、軽自動車の名義変更手続きに必要な書類のひとつです。コピーではなく、原本を用意する必要があります。車を運行する際は、携帯が義務付けられているため、グローブボックス内に保管している方も多いでしょう。

毀損・紛失してしまった場合は、再交付の手続きを行えば350円で入手可能です。

使用者の住所を証する書面

使用者の住所を証する書面は、軽自動車の名義変更手続きに必要な書類のひとつです。使用者または使用者の住所に変更がある場合に必要となります。発行されてから3ヶ月以内のものが必要となるため、早めに取得する際は注意しましょう。

個人であれば「マイナンバーが記載されていない住民票の写し」もしくは「印鑑登録証明書」が該当します。

自動車検査証変更記録申請書（軽第1号様式）

自動車検査証変更記録申請書（軽第1号様式）は、軽自動車の名義変更手続きに必要な書類のひとつです。軽自動車検査協会のウェブサイト・事務所・支所の窓口で入手できます。

この申請書には、新しい所有者の情報や車両の詳細を正確に記入しなければなりません。初めての名義変更手続きで不安を感じる方もいるかもしれませんが、記入例を参考にしながら丁寧に必要事項を埋めていけば、問題なく手続きを進められるでしょう。

申請依頼書

申請依頼書は、必要に応じて軽自動車の名義変更手続きで用意する書類です。売買や譲渡により使用者に変更がある場合は、新しい使用者が手続きを行うのが基本となりますが、この書類を用意することで旧所有者や第三者が手続きできます。

申請依頼書も、軽自動車検査協会のウェブサイト・事務所・支所の窓口で入手が可能です。

ナンバープレートに変更がある場合の追加書類

ナンバープレートに変更がない場合は上記の書類で手続きが可能ですが、変更する場合は追加書類と費用が必要です。例えば、管轄の地域が変わった場合、希望ナンバーを取得したい場合、字光式ナンバーを希望する場合などが挙げられます。

ナンバープレート（車両番号標）を返却する必要がありますが、紛失している場合は車両番号標未処分理由書の提出で対処可能です。希望ナンバーがある場合は「希望番号予約済証」を用意し、字光式ナンバーを希望する場合は「字光式車両番号指示願」を用意します。

3.軽自動車の名義変更手続きの流れ

ここでは、軽自動車の名義変更を自分で行う際の手続きの流れについて順を追って解説します。「書類の準備」「軽自動車検査協会での申請」「新しい車検証の受け取り」「ナンバープレートの変更」の4ステップに分けて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

それぞれの手順で注意点もありますので、しっかりと確認しながら進めましょう。

書類の準備

名義変更の手続きを行うには、必要書類を漏れなくそろえる必要があります。前述した必要書類をひとつずつ不備のないようにそろえることが、スムーズな名義変更手続きのカギとなるでしょう。

必要な書類は、既に所有しているものや軽自動車検査協会のウェブサイト・事務所・支所の窓口で入手できるものがほとんどです。

書類の再発行が必要な場合や車検証に記載されている使用者と所有者が異なる場合など、通常よりも時間がかかるケースでは有効期限にも注意しましょう。

軽自動車検査協会での申請

次は、軽自動車検査協会での申請手続きです。必要書類を持ち、最寄りの軽自動車検査協会の事務所へ行き、受付で申請の旨を伝えた上で書類を提出しましょう。

軽自動車検査協会での手続きの際は、事前に購入した印紙で申請手数料を支払います。ただし、軽自動車の名義変更の際は申請手数料は無料です。

新しい車検証の受け取り

書類に不備がなければ、30分～1時間程度で新しい自動車検査証が発行されます。ただし、混雑状況によっては、後日受け取りになる場合もあるので注意が必要です。

後日受け取りの場合は、申請時に伝えられた日時に再度、軽自動車検査協会の事務所へ行きましょう。受付で「車検証の受け取りに来ました」と伝え、身分証明書を提示します。記載内容に間違いがないか、その場でしっかりと確認をすることが大切です。

ナンバープレートの取り付け

新しいナンバープレートは、手続きの最後に交付を受けられます。事務所に隣接しているナンバープレートの交付を行う関係団体窓口にて購入が可能です。

通常の「一連番号」のナンバープレートであれば、繁忙期でない限り即日交付されます。返却によりナンバープレートが付いていない状態では、自走して帰ることができないためその場で取り付けしましょう。ただし、混み合う時期は後日郵送の場合もあります。

また、軽自動車検査協会では基本的に工具を用意していないため、プラスドライバーや10mm・12mmのスパナーなどを持参するようにしましょう。

軽自動車の名義変更にかかる費用はどのくらい？

軽自動車の名義変更にかかる費用について、事前に把握しておきたい方もいるでしょう。名義変更にかかる費用は、ナンバープレートの交換をするかどうかによって大きく変わります。

ここでは「ナンバープレートを変更しない場合の費用」と「ナンバープレートを変更する場合の費用」に分けて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

ナンバープレートを変更しない場合の費用

ナンバープレートを変更しない場合の名義変更費用の場合、申請手数料は無料のため基本的にはかかりません。ただし、必要書類を取得する際に、印鑑証明書や住民票の発行手数料がかかるケースがあります。いずれの場合も数百円程度で済むでしょう。

ナンバープレートを変更する場合の費用

ナンバープレートの変更を希望する場合は、追加の費用が発生します。ナンバープレート代は地域によって異なりますが、通常のペイント式は2枚で1,500円～2,000円程度、希望ナンバーの場合は4,500円程度です。

軽自動車にも字光式ナンバープレートがありますが、普通自動車とは異なり黒文字の周りが点灯します。一連番号の字光式ナンバープレートは約4,500円、字光式希望ナンバーの場合は6,500円～7,000円程度です。

ただし、軽自動車の字光式は照明器具を用意しなければならないため、プレート代に加えて、照明器具が数千円～数万円かかります。

軽自動車の名義変更における特殊なケース

軽自動車の名義変更における、特殊なケースに自身が該当しないかも確認しましょう。ナンバープレートを紛失した場合や所有者が逝去した場合は、通常の名義変更手続きに加えて必要な手順や書類が発生します。

自分で手続きを行うのに不安を感じたら、プロに依頼するのもおすすめです。

ナンバープレートを紛失した場合

盗難や紛失などでナンバープレートがない場合は、返納できない理由や経緯をまとめた「車両番号標未処分理由書」の提出が必要になります。この書類は、軽自動車検査協会のウェブサイト・事務所・支所の窓口で入手可能です。

また、犯罪に巻き込まれる恐れがあることから、早急に警察署に届け出をしましょう。理由書には、届出年月日・警察署名・受理番号を記載し、見つかった際は返納することを明記した上で署名して提出します。

所有者が逝去した場合

車の所有者が亡くなられた場合、相続人全員の共有財産となります。まずは相続について話し合った上で手続きを進めましょう。普通自動車の場合は、相続の書類をそろえる必要がありますが、軽自動車の場合は必要ありません。

通常の名義変更の手続きに加えて、所有者の死亡の事実が確認できる書類、親族であることが確認できる書類として「戸籍謄本」または「戸籍の全部事項証明書」を用意します。

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7.まとめ

軽自動車の名義変更は、売買や譲渡により所有者が変わる場合に必要な手続きです。15日以内に手続きを行う必要があり、違反した場合は50万円以下の罰金が科せられる可能性もあるため、期限を過ぎてしまっている場合も、なるべく早く手続きを済ませましょう。

軽自動車の売却時における名義変更に不安がある場合は、手続きを一任できる買取店を見つけることで解決できます。高値で売却するならカービュー車買取の活用がおすすめです。最大10社の買取店に一括査定を申し込みできるため、ぜひご利用ください。

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