車買取の契約後にキャンセルはできる？法律面からチェックしよう

車を売ることを決めて売買契約をしたものの、やむを得ない理由でキャンセルを希望することがあるでしょう。キャンセルを希望するタイミングによって、契約のキャンセルへの対応は変わってきます。
この記事では、キャンセルが可能なタイミングや難しいタイミング、キャンセルに関連する法律をご紹介します。車の買取時のトラブルを回避するために、キャンセル前に必要性や対応可能なタイミングであるのかを確認しておきましょう。

車買取契約成立後のキャンセルは法律的には不可

一度契約したものをキャンセルすることは、相手側に迷惑をかけるのであまりおすすめできません。しかし、中には予期せぬ事態によりキャンセルせざるを得ない場合もあります。

車の買取の契約を行っている場合は、売買契約書にキャンセル料や猶予期間について記されていないとキャンセルには応じてもらえないケースが多いです。

キャンセルできない理由としては、買取を行った車はすぐに売却プランや立ってしまうケースがあるためです。買取業者は車の買取を行った後に転売をすることで利益を出すため、このようなケースは珍しくありません。

このように、契約後のキャンセルは原則難しいものですが、中にはキャンセルに応じてくれる買取業者もいますので事前に確認しておくことがおすすめです。

車買取契約でキャンセルできるケースと法律

キャンセルへの対応を行っている買取業者でない場合は基本的に契約後のキャンセルはできませんが、タイミングによってはキャンセルが可能になる場合があります。

そこで、どのような場合に対応して貰えるのかについて、キャンセルが可能になり得る3つのケースとその根拠となる法律をご紹介します。

口約束だけで契約をした時

契約書をまだ交わしていないのであれば、特段の理由が無くてもほとんどの場合はキャンセルができるでしょう。しかし、法律的な観点から言うと口頭のみであっても契約は成立しますので、承諾してもらえない可能性もあります。

『自動車注文書標準約款』によると中古車の契約成立は、

この3つのうち、いずれかで最も早い日とされています。

両者の同意が前提ですが、「契約書がなければ契約は成立しない」というものではありません。売買契約とは民法第555条にある法律で、売り主が所有する財産権を買い主に譲渡することを約束し、買い主がこれに対しその代金の支払いを約束することを指します。約束の方法に定めはないため、口約束でも成立してしまうのです。

契約後のキャンセル猶予期間内

買取業者によりますが、トラブルを避けるために契約後の猶予期間を設けていることがあります。契約書に契約後の猶予期間が明記されている場合、その期間内ではキャンセルができます。「契約後〇日以内」や「書類受領後〇日以内」など指定されるので、契約前に確認しておきましょう。

この期間は法律で定められているわけではなく、買取業者の方で独自に設定されています。解約期間の設定がない買取業者はキャンセルができないものと考えて良いでしょう。

また、解約期間内であってもキャンセル料が請求されるケースもあります。キャンセルを決めたら、速やかに連絡をするようにしましょう。

契約後だが車と書類は引き渡し前

契約書を交わした後でも売却する車と書類がユーザーの手元にある場合は、車自体が売りに出されている可能性が低いことからキャンセルをしてもらえる可能性があります。しかし、具体的な決まり細は買取業者によるため、キャンセルが不可となったり、キャンセル料を請求されたりする場合があります。

また、車と書類が手元にあっても転売先が決まっている場合だと、キャンセルができないことがありますので早めの連絡を心掛けましょう。

車買取契約でキャンセルできないケースと法律

車の買取契約をキャンセルしやすいタイミングがあるように、キャンセルがしにくいタイミングも存在します。キャンセルを行う場合は早い段階で連絡することが望ましいですが、状況によってはキャンセル自体を考え直すとよい場合があります。

キャンセルができないタイミングになると、買取業者だけでなく第三者に迷惑がかかることがあります。そこで、どのような場合にキャンセルできない可能性が高くなるのかをご紹介していきます。

次のユーザーが決まってしまった

次のユーザーが決まってしまっていると、キャンセルはほぼ不可能でしょう。買取業者は売買契約を結んだ後、その車の新しいユーザーを探すべく再販を行い、顧客が見つかるとすぐに契約を交わします。

そのタイミングでキャンセルを申し出ると、次の買い手との契約も破談になってしまいます。業者と顧客に大きな迷惑がかかり、損害が発生してしまうため、キャンセルは不可とされるでしょう。

買取業者がオークションに出品した後でのキャンセルも難しい傾向にあります。オークションでは、出品の際と出品を取り消す際にも手数料が発生することがほとんどです。買取業者側のリスクが多くなるため、キャンセルに応じてもらえないでしょう。

キャンセル猶予期間内を超過してしまった

売買契約の時に、買取業者が定めたキャンセル猶予期間を過ぎてからキャンセルを申し出た場合、キャンセル対応はしてもらえないでしょう。買取業者とユーザー間でトラブルなく手続きを行うための期間でもあるため、ユーザーは従った方が賢明です。基本的に猶予期間を過ぎた場合はキャンセルができません。

猶予期間は契約書に記載されていることが多く、重要な情報が書いてありますので事前に内容をきちんと把握しておきましょう。

契約後、車と書類の引き渡しを完了してしまった

車と書類を引き渡したら、愛車は買取業者の商品になります。引き渡した後にキャンセルを申し出ると、業者によっては迷惑料という形でキャンセル料を請求してくる場合があります。すでに他の場所に移送されていて、移送先が県外のお店など遠方の場合、往復分の輸送費を請求されることもありますので注意しましょう。

なお、契約を結んで車と書類を引き渡した後でも、キャンセルに応じてもらえる場合もありますので、詳細は買取業者に確認しましょう。

車の売買にはクーリングオフは適用されない！

売買契約後、一定期間内であれば無条件でキャンセルが可能なクーリングオフ制度と呼ばれる制度があります。強引な勧誘や突然の訪問販売などの買い物に適用される制度ですが、車の売買においてクーリングオフは適用されません。

クーリングオフについては、特定商取引法という法律により定められています。車の売買取引は、ユーザー・買取業者間で十分な検討期間と話し合った上で締結するのが前提です。一方的に契約を進めていく取引ではないため、クーリングオフ制度が適用されないのです。

車買取契約後のキャンセル料について

車の買取契約後にキャンセルを希望し、対応して貰える場合にキャンセル料がかかると、金額はどのくらいかかるのでしょうか。キャンセルを希望したい方の中には、金額によってはキャンセルしない決断をしたい方もおられるでしょう。

そこで、キャンセル料のだいたいの相場とキャンセル料の内容、キャンセル料の高額請求についてもお伝えしていきます。

このように、車の売買にはさまざまなコストがかけられているため、状況によってかかる費用の内訳は異なります。キャンセルのタイミングによっては、それまでにかかった費用が請求されることがあるため、安易なキャンセルはおすすめできません。

キャンセル料の高額請求にご用心！

適正な範囲のキャンセル料であればいいのですが、一部の買取業者では高額なキャンセル料を請求してくる可能性もあります。

たとえば数万円の売買契約で、キャンセル料が数十万円請求されるというような悪質なケースです。金額に違和感のある場合や業者側に損害が生じたとするなら、具体的にいくらかかったのか明細を見せてもらうことをおすすめします。

業者側に発生する平均的な損害額以上の請求は無効であると、消費者契約法では定めていますので、キャンセルを申し出たタイミングにもよりますが、度が過ぎているキャンセル料の支払いは拒むことができます。

話し合いをしても折り合いが付かずトラブルになりそうならば、国民生活センターや弁護士などへ相談してみましょう。

キャンセルトラブルを未然に防ごう！

車を売る際にスムーズな取引で進めたいものですが、キャンセルトラブルを極力無くすにはどうしたら良いのでしょうか。車の売却は自分から依頼するものですから、自分自身でポイントを意識することが大切です。

そこで、売却時のキャンセルによるトラブルを回避する対策として、次に紹介する3つの項目を参考にしてみてください。

車を売る意思を固めてから契約する

どんな取引でも、取引に臨む姿勢が大切です。特に車の売買では大きな金額が動きますので、なるべくキャンセルをしないように心掛けましょう。

十分に検討し売却する意思が固まってから取引を行うことで、キャンセルトラブルを回避する結果につながります。

契約後のキャンセルは、買取業者・ユーザー双方にとってリスクの高い手続きです。車を売る際は売却の意志がぶれないようにしましょう。

買取金額に十分納得してから契約する

査定後に提示された金額に十分に納得してから売買契約を行いましょう。査定金額に少しでも疑問や不満があると、後々キャンセルしたくなってしまう場合があります。

中には「他の買取業者に依頼した方が買取価格が高くなるのではないか」という考え方になる人もいますが、そのために一度決まった売買契約を取りやめることはおすすめできませんキャンセルトラブルを防ぐために、査定金額を入念に検討した上で売買契約を結び、同時に業者選びも慎重に行いましょう。

買取業者の契約内容を確認してから契約する

買取金額だけでなく、契約の内容にも納得してから契約に臨みましょう。契約の際は、必ず契約書が作成されます。取引する上での重要事項は、キャンセルに関する情報に限らず契約書に記載されています。

契約書の内容は、口頭で交わした約束よりも法的な効力を持っているため、契約書に署名すれば全ての内容を承諾したということになります。「知らなかった」「見落としていた」ということがないよう、隅々まで確認しましょう。

高値買取なら後悔なし！5つのポイントをチェック

キャンセルを希望する理由の一つとして、「買取額に納得がいかない」ことが挙げられます。そこで、「もっと高く売れるのではないか」「もう少し高く売る方法はないのか」とお悩みの方におすすめの高価買取を目指すポイントとして、以下の5つをご紹介します。

規模が大きい買取業社を選ぶ

中古車買取業者と言っても、大手から中小、個人店まで数多く存在します。それぞれにメリットとデメリットが存在しますが、高価買取を希望するなら規模の大きい買取業者を選ぶと良いでしょう。

車の査定額は査定時の金額であり、いざ買取契約を結ぶ段階になってから「不備が見つかったので買取額を減額する」と金額が下げられてしまうことがあります。このようなケースを避けるためにも、知名度や利用者数だけでなく、どのような体制で買取が行われているのかを確認しておくとよいでしょう。

大手であるということは利用する顧客が多く、その数だけの好評と悪評が存在します。大手の買取業者は、企業イメージの悪化を非常に恐れる傾向にあるので、よほど売り手側に不備がない限りは契約段階になって減額を提案してくるということはほぼありません。お得なキャンペーンを実施していることもあります。

クチコミや業績を確認する

愛車の高価買取を狙うなら、買取業者のクチコミや業績をあらかじめ確認しておくことも判断基準の一つになります。クチコミには、買取業者の自社サイトで公開しているものからクチコミサイトのものまで数多く存在しますが、一つや二つのサイトの情報を鵜吞みにせず、複数のサイトの情報を比較した上で買取業者選びに役立てましょう。

また、買取業者の自社サイトでは、「買取実績○○件！」というように謳い文句が記載されている場合があります。このように、自社の業績をこと細かく記載している買取業者であれば検討材料になるので、事前に確認しておくと良いでしょう。

査定前に車を掃除する

車の査定前には車内外の清掃を行っておきましょう。汚れた車よりもきれいにしている車を査定するのは、査定員からの印象が良くなり、結果的に査定額アップも期待できるでしょう。

車内外の清掃だけでなく、車内のにおい対策もおすすめです。たとえば、タバコやペットなどのにおいも査定に関係します。消臭剤の使用や換気などで改善されますので、実践してみましょう。査定を行う前に車をきれいにしておくと査定もスムーズに進み、査定員に対して大切に扱ってきた車だというアピールができます。

買取相場をチェックする

事前に売却する車の買取相場を知っておきましょう。車の知識が何もない状態で査定に出しても、買取業者に安く買い叩かれてしまうことがあります。

車の買取相場は、中古車査定サイトやトヨタなどの自動車メーカーの公式ホームページで検索が可能です。また、carview!車買取ではほぼ毎日買取相場を更新していますので、最新の買取相場が把握できます。

車の現在の価値を知っておくと、買取業者からの言い値での取引を避けられ、自ら進んで交渉できます。自分の想定より大幅に安い査定金額を提示されたら、おかしいと気が付くでしょう。

一括査定サービスを活用する

車を少しでも高く売りたい場合は、複数業者の見積りを比較できる一括査定サービスの利用をおすすめします。一括査定サービスなら、複数のお店を回らなくても一度の情報入力で複数の買取業者に査定依頼を出すことが可能です。

一括査定で複数の業者を比較することで、自分の車の買取を得意とする業者や、ニーズに合った業者を見極めやすくできるためおすすめです。

carview!車買取で納得のいく業者選びを！

一括査定サイトを利用するなら、ぜひcarview!中古車一括査定サービスをご活用ください。carview!車買取は、比較できる業者数が多く気軽に利用できるサービスを提供しています。

提携業者が300社以上！愛車に合った業社が見つかる

carview!車買取は、300社以上の買取業者と提携しています。なじみのある大手買取店から地域密着型店舗、専門店など幅広いニーズに対応しており、豊富な選択肢の中からお好きなお店を選べる点が魅力です。

carview!中古車一括査定サービスは、最大10社に査定を依頼できます。一括査定サービスは、比較するお店が多すぎると選ぶのに手間がかかることがありますが、carview!車買取を利用すればよく考えながら比較できる数の見積もりを取れるので、スムーズな業者選びが可能です

査定依頼入力が簡単スピーディーで完了

carview!車買取を利用するメリットの一つに、査定依頼入力が簡単ということがあります。入力が簡単ではないと、なかなか査定依頼をためらってしまいます。パソコン・スマートフォンで、場所や時間を選ばずに情報入力や査定依頼が可能です。

入力する項目も「メーカー」「モデル」「年式」「走行距離」の4つなので、簡単に査定依頼が行えます。また、わざわざ車検証を見なくても分かる項目なので、約45秒で査定依頼が完了します。

実績多数！安心の一括査定サービスを提供

carview!車買取はJPUC（一般社団法人日本自動車購入協会）の加盟サイトです。協会と連携し、安心・安全なサービスを提供しています。JPUC加盟店なら、車の売買も安心して取引ができます。

carview!車買取は2000年に中古車査定仲介サービスを開始し、これまでに累計500万人以上の利用実績がある業界でもトップクラスの老舗サイトです。

まとめ

今回は、車の売買契約のキャンセルと法律についてご紹介しました。やむを得ずキャンセルを申し出る場合は、猶予期間やキャンセル料の確認をし、なるべく業者に迷惑がかからないよう早めに連絡をするなどの最低限のマナーを持って対応しましょう。

買取金額に納得して車を売却するなら、一括査定サービスの活用をおすすめします。複数社から相見積もりを取って比較することで、査定額をアップさせるだけでなく良い業者選びもできます。納得のいく取引ができる業者に出会える可能性を広げるために、carview!中古車一括査定サービスをぜひ利用してみてください。