車の買取査定額にステッカーは影響する？ 剥がし方やそのままにすべきものも

ステッカーは愛車を手軽にアレンジできるドレスアップ手段のひとつです。愛車のカスタマイズや装飾の一環としてステッカーを貼った場合、買取の際に査定額に影響するのかと疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ステッカーを貼った車は買取査定額が低くなるのかについてご紹介します。あわせてステッカーをきれいにはがす方法も確認しておけば、安心して査定に臨めるでしょう。車のステッカーについて気になる方はぜひ最後までご覧ください。

車にステッカーが貼ってあると買取査定額に影響する？

気軽に車を飾ることができるのが魅力のステッカーですが、貼っていると売却するときに不利になることはあるのでしょうか。ステッカーは手軽におしゃれ感を出せるだけに、気になる方も多いでしょう。査定にどのような影響が出るのか紹介していきます。

自分で貼ったステッカーは査定額を下げる可能性がある

おしゃれ目的で貼ったステッカーの場合、見映えが悪くなる、好みが強く反映されるため買い手がつきにくいという理由で査定士の印象が下がり、査定額に影響する可能性があります。

再販するにあたってステッカーを除去するのに費用や時間がかかるため、マイナス要素になってもプラス要素になることはありません。査定を重視するのであれば、ステッカーは貼らないほうが無難です。

ステッカーはボディの傷を隠すために使用されることもあり、傷の上にステッカーを貼ったまま査定を受けると「傷を隠して売ろうとしたのではないか」と思われる可能性もあります。誤解を招かないためにも、査定を受けるときはステッカーをはがしておくのが望ましいでしょう。

元々貼ってあるステッカーはそのままにしておくのが◎

ステッカーの中には、はがしてはいけないもの、はがさないほうが良いものもあります。車庫証明のステッカーなど車を購入した時点で元々貼ってあったステッカーは、貼ってあっても査定額に悪影響はありません。むしろ購入時点で貼ってあったステッカーをはがしてしまうと、法律違反となり検挙されるリスクがあります。

エコカーステッカーなどのはがしても法律違反にならないステッカーもありますが、これらに手を加えると査定額が下がる可能性があります。購入した時点で貼られていたステッカーをはがす際は、販売店などに相談してからにしたほうが良いでしょう。

車の買取前に貼ったステッカーをきれいにはがす方法

どのようにすれば、ステッカーをきれいにはがせるのかわからない方は多いのではないでしょうか。専用の道具はいるのか、費用はどの程度かかるのかも気になる部分です。ステッカーをきれいにはがす方法や、気をつけたいポイントを確認しましょう。

ドライヤーを当てる

ステッカーを力任せにはがそうとすると、途中で破れて中途半端に残り、車のボディに跡がつく危険性もあります。そういった事態を避けるには、熱を利用するのがおすすめです。

ドライヤーの温風を当てると、ステッカーの接着面が柔らかくなります。そこにカッターやスクレーパーといった薄く鋭いものを差し込んで、ゆっくりと慎重にはがしましょう。

慣れていないとカッターやスクレーパーで車のボディを傷つけてしまう恐れがあるので、取り扱いには十分注意が必要です。なお、貼ってから長時間経過したものにはドライヤーで十分な効果が得られないこともあります。この場合、別の方法と併用すると良いでしょう。

また、貼られているものの材質が熱に弱いこともあります。そのようなものにはドライヤーを使うのは避けましょう。

中性洗剤を使う

家庭用の中性洗剤を利用するのも有効です。中性洗剤に含まれる界面活性剤にはステッカーの粘着面に隙間を作り出す作用があるため、はがしやすくなります。

ステッカーに中性洗剤を塗布し、その上からラップを張り付けて10分ほど放置するのがポイントです。中性洗剤は、同じく界面活性剤を含むヘアムースなどでも代用できます。

しかし、洗剤が付着したままだと車のボディが変色することがあります。洗剤が残らないよう、水できれいに拭き取ることを忘れないようにしましょう。

熱湯をかける

ステッカーに熱湯をかけてはがす方法もあります。理屈はドライヤーを使用したときと同様で、熱でステッカーを柔らかくしてはがしやすくする手法です。

ドライヤーは車の近くに電源がないと使用できませんが、熱湯は他所で沸かして持ち運べるため条件的な制約がなく便利です。熱湯をかけるときは、気をつけなければ大やけどを負ってしまう危険性があるので十分に注意しましょう。

ヒートガンを当てる

ヒートガンは強力な熱風を送風できる道具です。強力なドライヤーと考えればわかりやすいでしょう。ドライヤーよりも高温の熱風を放出できるので、より早く楽に作業を行えます。

ただし高熱が出せる分、取り扱いにはより一層の注意が必要です。車の樹脂パーツなどを熱しすぎると変形してしまう可能性もあるので、熱風の当て方に気を配る必要があります。ボディの塗料が一緒にはがれてしまうケースもあるので、熱風の当てすぎにも注意しましょう。

トレーサーで削る

トレーサーは電動ドリルの先端部に取り付ける円盤型のゴム製の道具です。使い方はやすりに似ており、ドリルで回転させたゴム部分をステッカーに当てて削り取りながらはがします。

トレーサーの当て方を間違えると、ボディの塗装まで削ってしまうので注意しましょう。塗装に樹脂が使われていると特に削れやすいので、ステッカー部分だけに当てるように気をつけてください。

跡にはステッカーはがし液を活用しよう

ステッカーははがせても、車のボディに粘着剤の跡が残っているケースが多く見られます。このステッカー跡を放っておくと、その部分だけが汚れて外観の美しさを損ねてしまいます。ステッカーをはがし終わったら、最後にはがし液で粘着剤の残りを取り除きましょう。

ステッカー跡にはがし液を塗布し、少し待って浸透させてからヘラなどで取り除くのが基本です。跡によってはすぐにはきれいにならないかもしれませんが、辛抱強く続けることを心がけましょう。焦って力を入れすぎるとボディに傷をつけてしまうこともあるので、慎重に行うことが大事です。

不安なときはプロに依頼する

車に貼ったステッカーは、貼り付けてから時間が経つほどはがすのが難しくなります。また、きれいにステッカーをはがすという作業は、器用でないと難しいでしょう。

作業に不安な場合、ディーラーやカーフィルムの専門店、車のメンテナンスを行うショップなどに依頼すると安心です。作業料金は、作業1時間単位で決まっている所と作業一式で決まっている所があるため、事前に確認をしておくと良いでしょう。

車の買取前に貼ったステッカーをはがすときの注意点

ステッカーは査定を受ける前にできる限りはがしておきたいですが、作業時にはいくつかの注意点に気を配ったほうが良いでしょう。このポイントを把握しておかなければ、「ステッカーを貼ったまま査定を受けたほうがマシだった……」と後悔するかもしれません。3つの注意点に目を向けて、満足できる作業になるように努めましょう。

傷がつかないように丁寧に作業すること

ステッカーをはがすときの代表的なリスクとして、作業時に車のボディに傷をつけてしまうことがあげられます。ヘラやトレーサー、スクレーパーでステッカーをはがす際にボディを擦って傷をつけてしまうのは、ありがちなミスといえるでしょう。

査定額を上げるためにステッカーをはがしているのに、その作業中に傷をつけて査定額を下げてしまっては元も子もありません。

ステッカーはがしはプロの業者でも神経を使う作業であり、素人が行えば失敗する可能性も考えられます。車に傷をつけずに作業できる自信がないのであれば、下手にはがそうとせずにそのままにしておくのも選択肢のひとつです。

はがし跡が残る可能性があること

ステッカーをはがしたあとは、はがし跡が残ってしまう可能性があります。はがし液などを用いて後処理を行っても、跡がすべてきれいに消えるとは限りません。場合によってはステッカーをそのまま残したほうがきれいに見えることもあるでしょう。

また、日焼け跡が目立ってしまう可能性も考慮しなければなりません。ステッカーが貼ってあった箇所は周りよりも日に当たった時間が短いため、色合いが異なり目立ってしまうことがあります。この色ムラは整えるのが大変であることも覚えておきましょう。

はがした部分が変色する場合があること

ステッカーをはがした箇所が変色する場合があります。変色した箇所があると査定額が下がる原因になるので注意しましょう。

はがし液の拭き残しがあったり、ステッカーが貼ってあった箇所が日光に当たったりすると変色する危険性が増します。はがし作業の後処理を丁寧に行うことである程度変色を防げるので、丁寧に作業を行うことを心がけましょう。

総じて考えると、車を売却することを考えている方は最初からステッカーを貼らないほうが良いでしょう。貼ったまま査定を受けると査定額が下がり、はがすのにもリスクがあるのが実情です。

買取前に車に貼っているステッカーの種類をチェックしよう

車に貼るステッカーはさまざまな種類があります。車の状態を示すものや乗車している搭乗員の特徴を示すものなど、内容は多岐にわたります。どのようなステッカーがあるのか確認しておきましょう。こちらでは、5種のステッカーについて解説します。

車検日が記載されているステッカー

車のフロントガラス中央上部には、車検実施年月が記載されたステッカーを貼ります。正式名称は検査標章です。貼ることが義務付けられているステッカーのひとつで、貼らずにいると最大50万円の罰金が科される場合があります。

2017年にデザインが変更され、車検の満了年がよりわかりやすくなりました。普通自動車は青、軽自動車は色を黄色にわけて区分をわかりやすくしているのも特徴です。

点検日が記載されているステッカー

定期点検標章のステッカーは、法定点検を受けたことを示すものです。車内から見たときにフロントガラスの左上隅に貼ります。定期点検標章は必ずしも車に貼る義務はありませんが、期日が過ぎたステッカーを貼っていると保安基準違反になるので注意しましょう。

定期点検標章は車内から定期点検を受けた日が確認できるようにデザインされており、次回の定期点検の期日も確認できます。

車庫証明（保管場所標章）のステッカー

保管場所標章のステッカーは、車の保管場所がどこなのかが記されたステッカーです。車庫証明を取るには居住する地域の警察署へ申請を行う必要があります。車への貼り付け義務がありますが、違反しても罰則が設けられておらず反則金も設定されていません。

貼り付ける場所は、基本的に車のリアガラスと定められています。後ろからリアガラスが見えないトラックのような車は、ステッカーに記載された内容が見えやすい箇所に貼りましょう。

エコカーを証明するステッカー

エコカーに関するステッカーは、燃費基準達成車や低排出ガス車であることを示すステッカーです。これらのステッカーが貼付された車は国が定める燃費基準値を達成しており、自動車税や自動車重量税といった税金の免税や軽減措置の対象になる恩恵が受けられます。

燃費基準などを達成している旨は車検証にも記されており、これらのステッカーは貼る義務はありません。ステッカーを貼っていなくても上記のエコカー恩恵は問題なく受けることが可能です。基準を満たしていない車がシールを貼っても、恩恵は受けられないことも覚えておきましょう。

趣味や装飾のためのステッカー

車を飾る目的のステッカーも多数販売されています。手軽に個性を演出するのに便利ですが、売却時に査定額を下げる要素になることもあるので、よく考えて使用しましょう。

趣味用の装飾ステッカー以外にも、赤ちゃんや子どもが乗車していることを示す「BABY IN CAR」「CHILD IN CAR」といった実用的なステッカーもあります。ドライブレコーダーを搭載していることを示すステッカーを貼れば、防犯に役立つかもしれません。

ステッカーを貼った車で高価買取を目指すポイント

ステッカーが貼ってある車を価格重視で手放したいのであれば、下取りではなく買取業者への依頼がおすすめです。買取で更に高額査定を目指すポイントは以下のようなものがあげられるでしょう。より高値で売却するには、受け身になるのではなく、自身の行動力がポイントです。

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まとめ

車にステッカーが貼ってあると、買取査定額に悪影響があるケースもあります。おしゃれのためのステッカーを貼ったまま査定を受けると査定額が下がる場合があるので、できる限りはがしてから査定に臨みましょう。検査標章や定期点検標章といったステッカーは貼り付け義務があるため、はがさないように注意する必要があります。

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