車のホイールの傷で査定額は下がる？タイヤとホイールの評価ポイントを解説

車の査定では、内外装含めてさまざまなポイントが確認対象となります。ホイールもその1つですが、傷がある場合は減額されてしまうのでしょうか。
この記事ではホイールに傷がある車の査定額は下がるのか、タイヤの評価基準とあわせて解説します。

車のホイールの傷で査定額は下がる？

車のホイールにある傷は、査定額に影響するのでしょうか。たとえ大きな傷があったとしても、対処方法はいくつかあります。自分の状況に合わせた判断ができるようにしておきましょう。

細かい傷なら査定額は下がらない傾向

確認できないほど傷が小さい・浅い場合は、査定価格に影響しないでしょう。たとえば、線が付いたような状態や爪に引っかからない程度の傷です。ただし、JAAI（一般財団法人日本自動車査定協会）には、ホイールの評価項目が明記されているので、詳しくは後述します。

大きな傷も修理せずに査定に出そう

ホイールの傷は査定額への影響がさほど大きくはないので、基本的には修理せずにそのまま売却するのがおすすめです。もしホイールに大きな傷が見つかった場合、メーカー保証・任意保険の範囲内なら行っても良いでしょう。しかし、保証切れの場合は修理費用がかかるので、そのまま査定に出すほうが賢明です。

車のホイールの査定基準

次は、実際に車のホイールの査定基準を確認しましょう。JAAIの「中古自動車査定基準及び細則〔Ⅰ〕」によれば、ホイールの評価は減点対象とオプションによる加点の2つの項目に分かれています。

ホイールの減点対象

車のホイールが価値減点の対象となるのは、薄い擦り傷がある場合や退色している場合です。具体的には、19以上〜13以下までのホイール径に応じて、1本あたり5〜12点の価値減点となります。

また、傷以外にも亀裂・変形・腐食などが見られる場合や、サイズ・規格違いはホイールの交換が必要となり、1本あたり20〜47点の減点です。
※10点＝おおよそ10,000円

ホイールの加点対象

国土交通省が定める技術基準に到達したホイールにはJWL・VIAマークが付けられますが、これらが4本セットでデザイン・サイズ・規格も同じ場合に加点対象です。

ホイール径が19インチ以上で当・1年の場合は最大の90点加点となり、反対に15インチ、14インチ、そして13インチ以下で6年以降の場合は加点がありません。

車のタイヤは溝の深さで加減点される

ホイールと同様に、JAAIの査定基準にはタイヤについても評価基準が明記されています。タイヤは主に「溝の深さ」「傷の有無」「サイズ」、さらには車種ごとでも評価が変わることに注目です。

乗用車系タイヤ

まずは乗用車系タイヤの場合です。タイヤの溝が5mm以上ある場合に限り、以下のような加点が見込めます。

スリップサインが出ている状態の1.6mm未満では、9～35点分の減点対象となります。他にもスペア欠品・ホイール交換にも減点が課される点に注意しましょう。

商用車・トラック系タイヤ

商用車・トラック系タイヤの場合は、タイヤの残り溝が6mm以上あると加点対象となります。見込まれる加点数は以下の通りです。

スリップサインが確認される状態であれば6～13点までの減点、スペア欠品・ホイール交換もタイヤのインチ数に応じて減点されます。

ホイールカバー交換

ホイールカバーは「破損」「1cm以上のへこみ」「サビが全体的に目立つ」「塗装はがれ」が交換対象になります。フルカバータイプのホイールなら1個に付き、4〜10点の減点になります。

ホイール・タイヤに関する査定アップのポイント

小さなものであれば査定額には影響しませんが、薄い擦り傷・くすみが見られる場合は、ホイールのサイズで減点が課されるでしょう。そのような場合は、査定前の準備でマイナス評価を補うことが大切です。

純正タイヤとホイールに変えておこう

中古車査定では社外品があまり高く評価されない一方、純正品に対する評価が高くなる傾向があります。査定前には純正のタイヤホイールに変更することをおすすめします。ただし工賃が高くつく場合は、そのままの状態で査定を受けましょう。

スペアタイヤを用意しておこう

スペアタイヤが標準装備されている車は、スペアタイヤも忘れずに用意しておきます。紛失している場合はマイナス査定につながります。近年の車はスペアタイヤが搭載されていない代わりに、タイヤ修理キットが用意されています。こちらも欠品がないか忘れずにチェックしておきましょう。

スタッドレスタイヤはどうする？

スタッドレスタイヤは積雪・降雪量が多い地域ではプラス評価されますが、基本的には査定に影響しません。不要な場合はオークションで売却したり、スタンドで処分したりしましょう。

査定価格が上がりやすい時期に売却しよう

中古車市場では、特に「3月」「9月」の買取相場が高くなる傾向にあります。買取業者の決算月・半期決算にあたる時期と中古車ニーズが高まるためです。実際には買取が強化される少し前から価格が上がり始めるので、「1〜2月」「7〜8月」に売却するのがおすすめです。

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まとめ

車のホイール傷は小さなものであれば、ほぼ査定価格へ影響しません。たとえ大きな傷であっても、修理費用が高額であればそのまま売ったほうが良いでしょう。

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写真：アフロ