車のシートが汚れているとマイナス査定になる？汚れを落とす方法や査定のコツ

愛車を査定に出す際、年式や走行距離、車体のキズなどを意識する方は多いでしょう。しかし同じくらい重要なのが内装、特にシートの汚れやにおいです。シートの汚れは査定にどのくらい影響するのでしょうか。
この記事ではシートの評価基準や、汚れをきれいに落とす方法を紹介します。車のシート汚れが気になっている方は参考にしてみてください。

車のシートが汚れているとマイナス査定になる？

車にはさまざまな査定基準がありますが、内装の項目の中にはシートに関する内容も記されています。ここではシートの評価基準について詳細を詳しく見てみましょう。

シート汚れはマイナス査定

結論から言うと、車のシート汚れはマイナス査定になります。汚れだけでなく、「タバコの焦げ跡」「汗による変色」「破損」「シミ」「ほころび」なども減点対象です。しかし、ホコリや泥、多少の擦れなど軽微な汚れはクリーニングで落とせるため、そこまで大幅なマイナスにはなりません。

シートは内装の評価基準に該当する

シートは車の走行に直接関係しない部分のため、買取業者側の判断で査定されると思っている方も多いでしょう。しかし、中古車の査定基準として用いられている「JAAI（一般財団法人日本自動車査定協会）」の査定項目には、シートについての評価基準が明記されています。

以下は、JAAIが定めたシートに関する加減点の詳細です。点数は「1点＝1,000円」で換算され、シートの種類によって減点される数値が異なります。

シートの汚れは再販への影響が懸念される

買取業者は買い取った車の清掃やメンテナンスを行ってから販売します。しかし、シートに汚れがひどい場合は、クリーニングをしたり張替・交換を行ったりする必要があります。費用がかかるだけでなく、再販への影響も考慮しなければなりません。そのため、査定時にはシート汚れは入念に確認がされるのです。

車のシートに付いた汚れを落とす方法

続いては、シートに付いた汚れをきれいに落とす方法をケース別に紹介します。「シートの汚れがなかなか落ちなくて困っている」という方は、ぜひ下記の方法を試してみてください。

汗染み汚れの場合

夏になると汗をかいたまま車に乗る方も多くなるでしょう。しかし、汗をかいた状態で車に乗っているとシートに汗が染み込み、やがて変色します。そのような場合は、シートに「セスキ炭酸ソーダ水」を吹きかけてから、タオルやティッシュなどで拭き取るのがおすすめです。

それでも汗染みが落ちない場合は、固形せっけんを塗って濡れたタオルで拭き取った後、風を通して乾燥させると良いでしょう。

ホコリ汚れの場合

シートの表面にホコリやゴミが付いていると、減点につながる恐れがあります。特にシートの隙間にはホコリやゴミが貯まりやすいため、査定前にしっかり確認してきれいな状態にしておきましょう。汚れの程度によって掃除方法は変わるため、以下を参考に実践してみてください。

ジュース汚れの場合

飲み物の汚れは時間が経つと落とすのが難しくなってしまうため、できるだけ早く対処しましょう。汚れの落とし方は洋服のシミ抜きと同じように、中性洗剤の使用がおすすめです。

霧吹きなどに入れた水でシートを湿らせ、薄めた中性洗剤を染み込ませたタオルで叩くようにして汚れを浮かせます。次に乾いたタオルで洗剤と水分を拭き取れば完了です。スチームクリーナーがあればより簡単に汚れを落とせます。

ガムやアメ汚れの場合

シートにガムが付いてしまった場合は、無理にはがそうとせずビニール袋に保冷材や氷を入れたものを当てて冷やします。ガムは冷やすことで硬くなるため、十分に硬くなったらゆっくりとはがしましょう。

シートにアメが付いてしまった場合は、まず削り取れる部分を取り除きます。取りきれなかった部分は中性洗剤を薄めたものをタオルに含ませて拭き取りましょう。最後に乾いたタオルで乾拭きをすれば完了です。

においの場合

シートからタバコのにおいがする場合、重曹水を吹きかけてからタオルで拭き取ります。窓やドアを開けて風通しを行い、乾燥させた後に仕上げとして消臭スプレーを拭きかけます。使用する消臭剤は無香料のものが理想です。

ペットを乗せていた場合は、ペット専用の消臭スプレーを吹きかけます。エアコンフィルターにもにおいが付着している場合があるため、一緒に掃除しておくと効果的です。

シートが汚れた車の査定を受ける際の注意点

ここでは、シートが汚れた車を査定に出す際の注意点を紹介します。特に普段からシートカバーやチャイルドシートを使用している方は、愛車を査定に出す前に以下の点に注意しましょう。

汚れの状態を正直に伝える

査定の際は、シートの汚れを隠さず正直に伝えましょう。あらかじめ正直に伝えておいたほうが、査定士からの印象も良くなります。シートカバーを使用している場合は、査定前に取り外し、シートの状態がよく分かるようにしておきます。

チャイルドシートは外しておく

チャイルドシートを装着していてもプラス査定にはなりません。無理に外す必要はありませんが、子どもの食べこぼしや汚れを入念にチェックされる可能性があります。チャイルドシートの重みにより、シートが傷んでいたり凹んでいたりする場合は要注意です。

シート汚れ以外の主な査定項目

車の査定はシート以外にもチェック項目が多くあります。ここからは、査定に影響する主な項目を5つ紹介します。車の売却を検討中の方は参考にしてみてください。

走行距離や年式

走行距離は「標準走行距離」という基準があり、普通自動車は1年で10,000km、軽自動車は1年で8,000km程度が標準とされています。年式は10年を超えると「寿命」と考えられることが多く、高値が付きにくい傾向です。

エンジンまわり

エンジン回りのチェック内容と減点数は以下の通りです。

・ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン
一般調整程度で再販可能…減点無し
アイドリング不良、排気ガスが黒色…－20点
タイミングベルトの異音、ヘッドガスケットからオイル漏れ、排気ガスが白色…－60点
エンジンが始動しない…実費負担
・ロータリーエンジン
一般調整程度で再販可能…減点無し
アイドリング不良、排気ガスが黒色…－20点
タイミングベルトの異音、ヘッドガスケットからオイル漏れ、排気ガスが白色…－90点
エンジンが始動しない…実費負担

外装

外装チェック時の標準状態（減点なしの状態）は以下の通りです。

内装

内装のチェック項目は以下の通りです。

付属品やオプションのチェック内容

メンテナンスノートや取扱説明書があるとプラス査定されます。メンテナンスノートとは「点検整備記録簿」と「メーカー保証書」がセットになったものです。法定点検整備を受けてきたことやオイルの交換時期などの情報が記載されています。

メーカーやディーラー純正オプションが付いている場合も、プラス査定が期待できます。特にメーカーオプションは後付けができないので、積極的にアピールしましょう。純正品を取り外して社外品でカスタマイズしている場合は、取り外した純正品オプションも査定に持参しておきます。

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まとめ

車の買取査定時は、年式や走行距離、キズなどの他に内装も重要なポイントです。シートに汚れやにおいが付いていると、減点されてしまう場合もあるので注意しましょう。シートが汚れていたら、今回紹介した清掃方法を試してみてください。

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写真：アフロ