自賠責保険料は車を売却すると戻ってくる?還付金の計算や手続き方法も解説
車を売却する際、「すでに払い込んだ自賠責保険料は戻ってくるのか」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。車を売却する場合と廃車にする場合では、返金方法や戻ってくる金額なども異なるので注意が必要です。
そこでこの記事では、「どのような場合に保険料が戻ってくるのか」「還付を受けるにはどのような手続きをすれば良いのか」についてご紹介します。自賠責保険料の還付の仕組みを理解しておくことで、車の売却手続きがスムーズに進められるでしょう。
目次
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車の買取相場を調べる車の売却で自賠責保険料は戻ってくる
自賠責保険料は、ほとんどのケースにおいて車検毎に期間分の料金を一括して支払うものです。契約期間が残っている状態で車を手放した場合、すでに支払った保険料が戻ってくるかどうかは「廃車」か「売却」で異なります。
ここからは、売却する際の自賠責保険の扱いについて詳しくご紹介しますので、損をしないためにもチェックしておきましょう。
車を売却した際は自賠責保険料の一部が戻ってくる
車を中古車買取店で売却する場合、すでに払い込んだ保険料の一部は戻ってきます。ただし、これは厳密には「還付」ではありません。自賠責保険は車に対してかける保険なので、車を手放しても保険自体は解約せず、次の所有者へと引き継ぐケースが一般的です。
支払い済みの自賠責保険料は、残り契約期間に応じて査定額に上乗せされて戻ってくる仕組みとなっています。また、基本的には保険の期間が3か月以上残っていることが条件です。契約の際、買取店側から自賠責保険について説明があるとは限りませんので、知らないうちに返金されていたというケースも少なくないでしょう。
自賠責保険料が本当に返金されているか不安な場合には、査定額の内訳を確認するのがおすすめです。見積りの内訳や契約書に自賠責保険についての記載がなかったり、説明がされなかったりした場合は、担当者に尋ねてみましょう。
廃車にする際は月割りで還付される
廃車の場合、保険期間が1か月以上残っていれば保険料が還付されます。買取店を通じて廃車にする場合、店側が必要な手続きをすべて代行してくれるのが一般的です。買取店を通さず廃車にする場合は、自分で手続きをする必要があるでしょう。
完全に車を解体して廃車にする「永久抹消登録」ではなく、ナンバープレートを取り外して保管する際の「一時抹消登録」でも保険料は還付されます。
【車売却】自動車保険の基礎知識
公道を運転する際は事故などのリスクも伴うので、保険に加入する必要があります。自動車保険は2種類あり、加入が義務付けられているものと、任意で加入するかどうか選べるものがあるのです。
ここでは自動車保険の基礎知識として「自賠責保険」と「任意保険」の違い、そして自賠責保険料と解約方法を解説します。
「自賠責保険」は強制加入の保険である
こちらは、自動車損害賠償責任保険の略称で、強制加入型の保険です。自賠責保険に未加入の状態で公道を走ると違反になるので注意しましょう。交通事故発生時の被害者救済を目的としており、「人身事故」のみを対象とし、以下の金額まで保証してくれます。
- 傷害に該当する場合……限度額120万円
- 被害者が死亡した場合……限度額3,000万円
- 後遺障害が残った場合……限度額4,000万円
自賠責保険で不足してしまう範囲や物損事故に備えるには、任意保険の加入も検討してみましょう。
「任意保険」は強制加入ではない
任意保険には加入義務が無いので、最終的な判断は各自に委ねられています。ただ、車の運転は事故などのリスクも高く、自賠責保険の保証額を超えるような不測の事態に備えるために加入する方が多い傾向にあります。
任意保険は、自賠責保険で保証されない「対人賠償」「体物賠償」も対象で、保険金額も高額に設定されており、「特約」で補償内容を追加できるのが特徴です。解約の手続きは自分で行う必要がある点に注意しましょう。
自賠責保険料
自賠責保険は保険会社やその代理店を通じて加入しますが、保険料は毎年一律で決まっています。令和3年4月以降始期の自賠責保険料は、沖縄県や離島など一部の地域を除いて、以下の通りです。
- ・自家用乗用自動車
- 12か月……12,700円
- 13か月……13,310円
- 24か月……20,010円
- 25か月……20,610円
- ・軽自動車
- 12か月……12,550円
- 13か月……13,150円
- 24か月……19,730円
- 25か月……20,310円
各自動車保険を解約する方法
車を売却する際には、任意保険の解約は自分で行う必要がありますが、自賠責保険は次の所有者へ引き継ぐケースが一般的です。自賠責保険を解約するタイミングは、一時抹消登録をして保管しておく、もしくは永久抹消登録をして廃車にする場合のみと言えるでしょう。
自賠責保険が保証の対象としているのはあくまで人ではなく車なので、車の名義変更を怠るとさまざまなトラブルの原因となるため注意しましょう。車の売買や譲渡を行う際は、車の名義変更の手続きも一括で速やかに行うのがおすすめです。
【車売却】自賠責保険料の還付金に関する計算方法
車売却時に返金される自賠責保険料は、業界で統一した基準にもとづいて算出されます。そのため、どこの買取店で売却したとしても、基本的に同じ金額が返金されるでしょう。
自賠責保険の返金は、保険期間がどれくらい残っているか、月単位で計算されるものです。返金額の算出方法については、普通自動車と軽自動車とで基準が異なります。この算出方法を知っていると、車を手放す際にどれくらいのお金が戻ってくるか自己判断できます。
計算は日本自動車査定協会(JAAI)が基準
自賠責保険料の返金額の算出方法は、日本自動車査定協会(JAAI)が定めた基準にもとづいています。残存契約期間ごとに設定された点数に応じて、返金額が決まる仕組みです。普通乗用車と軽自動車とでは点数が異なります。
普通乗用車も軽自動車も、保険期間の残りが2か月を切っていると点数は0、つまり返金されません。3か月~4か月の点数は1点、5か月だと2点、6か月だと3点というように設定されています。点数の設定は「新車で購入して車検までの期間が3年間ある車」と、「車検の期間が2年の車」とで若干異なるので注意が必要です。
残りの契約期間によって「1点=1,000円」が加算される
基準となる点数は1点=1,000円で計算されます。たとえば、保険期間を6か月残した時点で車を売却する場合を見てみましょう。6か月の点数は3点ですので3,000円が買取額に上乗せされる形で返金される計算です。また、保険期間の残りが16か月の場合の点数は9点なので、返金額は9,000円が目安となります。
新車で購入して1回目の車検を終えてすぐ、つまり保険期間を23か月残して売る場合は14点=1万4,000円ほど返金されるでしょう。ただし、基準が設けられていても買取店ごとに異なるため、必ずしも1点=1,000円で返金される訳ではありません。
【車売却】自賠責保険の還付に必要な書類
廃車の場合には、すでに払い込んだ保険料の還付を受けられます。しかし、自動的に還付されるわけではなく、所定の手続きが必要です。解約は保険会社に申し出ます。保険期間が1か月以上残っていることが条件なので注意しましょう。ここからは、還付手続きに必要な書類について解説します。
一時抹消登録証明書の原本
まずは、車を廃車(抹消登録)したことを証明する書類が必要です。一時抹消なら「一時抹消登録証明書」と、廃車(永久抹消登録)するなら「登録事項等証明書」などを用意します。軽乗用車の場合は、「自動車検査証返納証明書」が必要です。
これらの書類は、管轄の運輸支局や自動車検査登録事務所の窓口で交付を受けられます。交付にあたっては、運転免許証など本人の住所と名前が確認できる書類が必要です。
自賠責保険証の原本
次に必要な書類は、自賠責保険証の原本です。普段はあまり見ることのない書類だと思いますが、車検証などといっしょに保管している方が多いでしょう。万が一紛失してしまった場合は、再発行が可能です。再発行は、保険会社や保険代理店の窓口で申請します。保険会社によっては、郵送で送ってくれるところもあるので確認してみましょう。
所有者の印鑑
契約者の印鑑も必要です。法人の場合は、法人印を用意しましょう。基本的に実印である必要はありません。また、任意保険の契約時に使用した印鑑でなくても問題ありません。あくまでも本人が手続きをしたことを証明するためのものですので、契約者本人の印鑑であれば手続きは進められます。
振込先の口座情報
廃車による自賠責保険料の還付金は、銀行に振込されるのが一般です。振込先の口座情報も用意しておきましょう。ちなみに、解約日は車の登録を抹消した日ではなく、自賠責保険の解約を申し出た日になります。解約申請が遅くなると、返金額も少なくなってしまうことがあるので注意が必要です。
【車売却】ケース別の自賠責保険の手続き方法
売却の場合、買取店を通すか個人間で取引をするかで自賠責保険についての手続きは変わってきます。手続きが遅くなると、本来もらえるべきお金がもらえなくなることもありますので、車を手放すことが決まったら早めに準備しましょう。ここでは、ケース別に必要な手続きをご紹介します。
車買取業者に売却してもらった場合
買取業者に売却する際には、基本的に自分でする手続きはありません。店側がすべての手続きを代行してくれます。注意することは、払い込んだ保険料すべてが戻ってこないということです。
日本自動車査定協会(JAAI)の査定基準にそって、保険残金は売却額に上乗せされます。保険期間が残り2か月を切っている場合は、返金されません。大切なことは、売却額の見積りが示された段階で自賠責保険の返金分が含まれているかどうかを確認することです。
廃車にした場合
廃車の場合は、自賠責保険料の還付を受けられます。廃車買取業者を通さない場合は、自分で手続きする必要があるので注意しましょう。廃車手続き後に、自賠責保険を提供する会社か代理店に出向き必要書類を提出します。
必要書類は、「一時抹消登録証明書」や「登録事項等証明書」「自動車検査証返納証明書」などを証明する書類・自賠責保険証の原本・印鑑・振込先口座情報です。自賠責保険の解約を申請した日を基準に、還付金が計算される点に注意しましょう。廃車後、早めに手続きをしないと戻ってくるはずのお金が数か月分減ってしまう可能性もあります。
個人間取引の場合
個人間取引をする場合、車検が残っている車なら自賠責保険の名義を変える必要があります。
必要書類は、「自賠責保険証」「異動承認請求書」「実印」「印鑑登録証明書」「免許証などの本人確認書類」です。手続きは、保険会社の窓口で行えます。代理人が手続きをする場合、上記の書類に加えて委任状が必要です。
車を売却するなら中古車買取店がおすすめ!
車を売却するなら、中古車買取店がおすすめです。自賠責保険を含め、煩雑な手続きを代行してくれます。任意保険はどうすれば良いかなど、売却にあたっての疑問についても教えてくれるでしょう。買取店での売却には、その他にもメリットはあります。ひとつは査定額の高さです。車販売専門のディーラーでの下取りより、高い額で買い取りしてくれる傾向にあります。
中古車買取店なら手続きをまかせられる
中古車買取店のメリットのひとつは、自賠責保険の名義変更など煩雑な手続きをすべて任せられることです。名義変更の手続きを自分でするとなったら、必要書類を集めて保険会社の窓口に出向いて……とかなり手間と時間を要します。
買取店では名義変更などの手続きを代行してくれる他、すでに払い込んだ保険料も買取価格に上乗せして返金してくれることが多いので安心です。買取店を選ぶにあたっては、実績が豊富な店を選びましょう。
「下取り」よりも高く売れる
車を高く売れるのもメリットです。新車販売店での下取りにくらべて、高額査定が期待できます。買取店は、車を高く再販できるいくつものルートを持っていることが多いからです。
実績豊富な買取店なら経験豊かなスタッフがいるので、愛車を適正な価格で買い取ってくれるでしょう。同じ車でも買取店によって査定額には差が出るため、なるべく複数のお店に査定を依頼するのがおすすめです。
取引時のトラブルが回避できる
個人間取引には何かとトラブルが付き物です。「代金をなかなか払ってくれない」「もともと車になかった傷なのに弁償を求めてきた」と、いったケースもあるようです。車を譲渡する際には、法律にのっとったさまざまな行政手続きが必要になります。衣類や家具のように、個人間で気軽に売買できるものではありません。
とくに車検証や自賠責保険の名義変更がきちんと済まされないと、後のち大きなトラブルに発展しかねません。車を売る際は、プロの買取店に依頼するのが安心です。
複数の買取店を比較することも大切
車の買取店は数が多く、それぞれが買取を得意としている車種も存在するので、1社の買取店の査定額で決めるのは不十分です。その査定額が仮に買取相場を大きく下回っていても、的確な相場観を持ち合わせていなければ、損をしてしまう可能性があります。
車を高く売却するなら、複数の買取店の見積りを集めて比較すると良いでしょう。1社ずつ買取店に査定依頼する時間がない場合は、「一括査定サービス」の利用がおすすめです。たった一度の情報入力で複数の買取店を競わせながら見積り結果を比べられるので、愛車を高く評価してくれる買取店に辿り着けます。
車の売却はcarview!中古車一括査定サービスで高額査定を目指そう!
車の売却で買取店に依頼すれば、下取りよりも高く売れるだけではなく、手続きの負担や取引時のトラブルを軽減できるのでおすすめです。特に、一括査定サービスを利用すれば、手軽に複数買取店の見積りを比較できます。ここでは一括査定サービスの中でもおすすめの「carview!車買取」について、その特徴を解説します。
提携する買取業者は300社以上!
carview!車買取は、「BIGMOTOR」や「ネクステージ」などの大手買取店から、車の販売店、専門店まで幅広く提携しており、その数は300社以上です。車の買取店ごとで提示できる査定額や買取事情も異なるので、提携買取業者数は多い方が有利でしょう。
買取店の中には独自の販売ルートを持っているケースもあり、その場合は浮いた管理コストを査定額に上乗せしてくれることが期待できるので、査定額アップも狙えます。
愛車無料一括査定サービス利用の流れ
carview!中古車一括査定サービスを利用する際の流れは、以下の通りです。
- 1.ウェブサイトまたは電話で申し込み
carview!車買取が登録されているお客様や車の情報を基に、条件に沿った査定会社を最大10社まで紹介してくれるので、実際に査定を受ける会社を選びましょう。 - 2.メールを確認する
24時間以内にcarview!車買取からメールが届くので確認してください。 - 3.各査定会社から連絡が来る
2営業日以内に電話かメールで、「車の買取相場」や「出張査定」などの情報をもらえます。 - 4.商談、売却を行う
希望条件に沿った買取店を選んで売却手続きを進めると完了です。
まとめ
車を売却した際は自賠責保険の還付が受けられるわけではありませんが、残りの契約期間に応じて買取価格に上乗せされて戻ってきます。廃車にした場合は還付されますが、保険会社に解約申請する必要がある点に注意しましょう。
車を売る際には、自賠責保険の名義変更などさまざまな手続きが必要です。慣れていないと難しいため、プロの中古車買取店に相談するのが良いでしょう。
愛車を高く売りたいなら、carview!中古車一括査定サービスの利用がおすすめです。自宅にいながら、複数の買取業者に一括で査定依頼ができます。300社以上の提携買取業者のなかから、住んでいる地域に応じて最大10社への依頼が可能です。まずは、気軽に自宅から愛車の査定をしてみてください。
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メールでご連絡 - 査定を実施
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LINEヤフー株式会社は、一般社団法人日本自動車購入協会のウェブサイト監修を受けています。
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- 70.0万円
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ユーザーコメントオートバックスの担当者の対応や説明が良心的で、査定額を前提なしに短時間で提示し、大変信頼できると思った。当初はほぼこちらに決めていた。しかし、最後になってビッグモーターからさらに高い金額が示されたので、決めた。
-
- 実際の査定金額
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- 5
ユーザーコメント一番高い値段を出して頂き、来て頂いた営業も とても感じのいい人であった。 後からクレームなど無し、という条件をのんで 頂いた上での交渉でしたが、価格決定後に、 無料でクレームガード保証も入れて頂き、とても安心したお取引が出来ました。 是非車を売却する際にはまたお願いしたい。
-
- 実際の査定金額
- 75.0万円
- 見積り数
- 8社
- 査定満足度
- 5
ユーザーコメントはじめて車を売却するので同時刻に合同査定をしていただきました。合計8社の中ダントツぶっちぎりの高値を出していただいたのがユーポスさんです。やっぱり値段で決まりですね。
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※1 2019年4月時点 当社調べ