車の売却によって税金は課せられる?知っておきたい税金の基礎知識
車を売却した際、場合によっては収益を全て自由に使えるわけではなく、税金を納めなければならないケースがあります。中古車を売る際にかかる所得税・消費税といった税金の仕組みがよく分からない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、中古車の売却における税金の支払い・還付について解説します。税金関連以外にも、車をより高値で売るコツも併せて解説するため、車の売却をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
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車の買取相場を調べる車の売却に関わる税金の種類
車を売却する際にかかる税金は、所得税・消費税・自動車税の3種類です。ここでは、それぞれの概要を解説します。
これらの税金は全ての売却において該当するわけではなく、具体的な条件や規定の確認が必要です。車の売却に税金がかかる仕組みを知ることで、納税の際も納得して支払えるでしょう。
所得税
中古車の売却時に得た利益は、所得税として計上が必要です。しかし、これまで車の売却により納税を求められたことはないという方もいるでしょう。それは、所得税の課税対象には以下の条件が定められているためです。
・所得税額 = 売却金額 - (車の購入金額 + 売却費用) - 50万円
上記の計算式による所得税額がマイナスであれば、課税対象から外れます。例えば、200万円で購入した車を100万円で売却するときの計算式は次の通りです。売却に費やした費用は0円とします。
・100万円 -(200万円 + 0円)- 50万円 = - 150万円
所得税は、売却金額が購入金額を下回っていれば課税対象になりません。対象となる場合はまれですが、念のため理解しておくと安心です。
また、業務用として登録されている車またはレジャー用の車は50万円特別控除の対象外となります。計算式から50万円が引かれないため、課税義務が生じる可能性が高くなるでしょう。
参考:『No.3152 譲渡所得の計算のしかた(総合課税)|国税庁』
消費税
日々生活を送る上で特に身近な税金が「消費税」です。車種に関わらず、売買取引の際には課税の対象となります。「売却時に消費税が課税されるかもしれない」と不安になる方もいるかもしれませんが、一般的には消費税を気にする必要はありません。
通勤や通学用など、生活に必要な車は「生活用動産」として扱われ、消費税の課税対象にはならないためです。ただし、業務用の車は課税対象となる場合があります。消費税の納税は課税事業者か免税事業者かで変わるため、車を売却する前に確認しておきましょう。
自動車税
自動車税は、4月1日時点の車の所有者が1年分を前払いする形で納税します。納付書が送付されるのは5月上旬ごろのため、車を売却する時期によっては、車の売却後に納付書が届くこともあるでしょう。
現在所有していない車両であっても、納付書が届いた場合は自動車税を納めなければなりません。しかし、買取業者が月割りにして買取価格に上乗せすることが多いため、一時的な支払いと考えましょう。
また、自動車税は納付期限までに納税が必要です。このとき、タイミングによっては未納のまま買取を行い、買取額から差し引くケースもあります。
参考:『No.6501 納税義務の免除|国税庁』
車の売却で所得税が課税されるケースとは?
車の売却で発生した利益に対して所得税が課税される場合があるため、注意が必要です。所得税が課税されるかどうかは車の用途によって異なるため、ここでは、所得税がかかるケースを車の用途ごとに分けて解説します。
中古車の売却金額が購入金額を上回る場合は少ないため、基本的には所得税について考慮する必要性はありません。
用途が「通勤・通学の送迎・買い物など」の場合
車を通勤などに使用していた場合、所得税は課税されません。日常生活に必要とされる動産の譲渡は所得税の対象外となるためです。通勤の他にも、通学の送迎、買い物などに使用していた場合も同様に「生活用動産の譲渡」に該当します。
基本的に、車を日常生活に使っている場合は、所得税を納める必要はないと考えて良いでしょう。
参考:『No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法|国税庁』
用途が「レジャー」の場合
車の用途が「レジャー用」である場合、売却益が出たときは所得税の課税対象です。キャンピングカーなどの買い物や通勤といった日常生活で使わない車を売却した場合がこれに該当します。
また、趣味やレジャー用の車は、プレミアが付いているなど売却益の出やすい車も少なくありません。日常生活に必要のない車には、所得税がかかる可能性があると考えておきましょう。
用途が「事業」の場合
車を事業用に使用していた場合(営業車など)は、所得税が課税されます。これは、事業用車は日常生活には必要がなく、売却益が総合課税の譲渡所得として扱われるためです。
総合課税の譲渡所得は50万円の特別控除があり、車の売却益が80万円であれば「80 ‐ 50 = 30」で30万円に所得税が課税されます。
車の使用期間が5年を超えていた場合は「長期譲渡所得」として扱われ、課税される所得税額は短期譲渡所得の場合の2分の1です。具体的には、車の売却益が80万円の場合「80 ‐ 50 ÷ 2 = 15」で15万円に所得税が課税されます。
所得税が発生したときの対応
車の売却で出た利益に対して所得税が課税されるケースがあります。所得税が発生した場合、確定申告が必要です。確定申告は、翌年2月16日~3月15日までの間に、税務署に直接出向くか、国税局の「確定申告書等作成コーナー」やe-Taxで申告をします。
国税局のウェブサイトでは、画面上の案内に従って入力すれば税額が自動計算されるため便利です。ただし、車の売却価格が購入金額を上回ることはめったにありません。
車の売却で受け取れる税金や保険料【リユースの場合】
車を売却した場合、保険料や税金の還付を受けられる場合があります。ここでは、リユース目的で売却する場合、どのような条件で還付が受けられるのかを確認しましょう。
還付金の中には自分で請求するのではなく買取金額に含まれるケースもあるため、還付を受けられる仕組みや条件などの確認が必要です。
未経過分の「自動車税」
自動車税は、4月1日時点での車の所有者に課税されます。自動車税の未経過分の還付を受けるには、廃車手続き(一時抹消登録、永久抹消登録のどちらか)が必要です。また、還付金の受け取りは、他の地方税に未納がないことが条件となるため注意しましょう。
車の売却では廃車手続きを行わないため、自動車税の還付を受けられません。その代わりに、未経過分を買取額に上乗せして返すのが一般的です。
未経過分の「自賠責保険料」
未経過分の自賠責保険料も還付金を受けられます。しかし、自賠責保険の還付を受けるには自賠責保険の解約が必要です。自賠責保険の解約には、廃車もしくは新たな自賠責保険を契約する必要があります。
そのため、車の買取では自動車税と同じく買取金額に上乗せするケースが一般的です。買取業者を利用する場合は必要手続きも一括して任せられるため、自分で自賠責保険の手続きを行う必要はありません。
リサイクル預託金相当額
車の売却では、リサイクル預託金相当額を受け取れます。これは、車の新所有者(購入者)が旧所有者に対して、車の価値金額に加えリサイクル預託金相当額を支払う必要があるためです。
買取業者を利用する場合、このリサイクル預託金相当額が査定額に含まれる場合と、別で支払われる場合があります。店舗によって異なるため、事前に確認しましょう。なお、リサイクル預託金は廃車時に必要となるお金のため、廃車した場合は返金されません。
重量税は還付されない
車を売却する場合、重量税は還付されません。重量税は、自動車リサイクル法に基づいて車が適正に解体され、永久抹消登録または解体届け出と同時に還付申請が行われた場合にのみ、車検残存期間に応じて還付されます。
リユース目的の買取の場合、車検期間が残っていても重量税は還付されません。自賠責保険料やリサイクル預託金と異なり、還付金額が車の買取金額に加算されることもないため注意が必要です。
参考:『D8-1 使用済自動車に係る自動車重量税の廃車還付申請手続|国税庁』
車の売却で受け取れる税金や保険料【廃車買取の場合】
車を廃車買取で売却した場合も、いくつかの税金や保険料の還付を受け取れます。ここでは、車を廃車買取で売却するときにどのような還付金が受け取れるか、受け取る手順や仕組み、注意点を確認しましょう。
同じ中古車買取でも、廃車買取とリユース目的の買取では受け取れる還付が異なるため注意が必要です。
未経過分の「自動車税」「自賠責保険料」「重量税」
廃車手続きや保険の解約手続きを行うことで、未経過分の自動車税・重量税の還付金、自賠責保険料の返戻金を受けられます。このとき、買取金額に自賠責保険料分と重量税分が加算されるケースが一般的です。
そのため、重量税の還付申請や、自賠責保険料の解約返戻金申請手続きを個人で行う必要はありません。自動車税に関しては、未経過分が自動車税事務局から直接還付されます。
リサイクル預託金は還付されない
廃車買取の場合、リサイクル預託金は還付されません。これは、リサイクル預託金は廃車の際にカーエアコンなどのフロン類の破壊、エアバッグ類、シュレッダーダストなどの処理に使われるためです。
リサイクル預託金はリサイクル処理のために「ユーザーが預けるお金」のため、自動車税などの税金とは性質が異なります。購入時に預けたお金でリサイクルを依頼する、と考えましょう。
なお、廃車には新車購入時に発行されるリサイクル券が必要です。なくさないよう大切に保管しましょう。
車の売却で受け取れる税金や保険料【軽自動車の場合】
軽自動車を売却した場合も、保険料などの各種還付・返戻金を受けられます。しかし、普通自動車と軽自動車は法律上別の区分で扱われるため、税金に関する扱いの違いも理解しておきましょう。
ここでは、軽自動車税とその他の税金の還付を解説します。
軽自動車税は還付されない
軽自動車税も自動車税と同じように1年分を先払いしますが、月割り制度がないため未経過分があっても還付されません。
軽自動車税は、2016年度より標準税率が引き上げられています。2015年4月1日以降に最初の新規検査を受けた軽自動車は、新税率が適用されるため注意が必要です。
その他の税金・保険料は普通自動車と同じ扱い
自動車税と軽自動車税の扱いが異なるのは、自動車税が「都道府県税」、軽自動車税が「市区町村税」であることが関係しています。しかし、重量税や自賠責保険料、リサイクル預託金は自動車税と同じ扱いとなるため、還付に関する違いはありません。
一定の条件を満たしていれば、自賠責保険料・重量税の還付金相当額に加え、リユースであればリサイクル預託金相当額の受け取りも可能です。リユースではなく廃車買取の場合は、普通自動車と同様に返金されません。
車売却時の税金や書類で気を付けるポイント
車の売却を考えている方は、自動車税や必要書類に関する注意点も把握しておきましょう。中でも、自動車税の納税状況は非常に重要です。
ここでは、税金の未納や証明書紛失などの場合におけるトラブルの対処法、気を付けたいポイントを解説します。買取業者を使わずに個人間で車を売買する場合の注意点も紹介するため、トラブル回避の参考にしてください。
自動車税が未納の場合
車を売却する際は、自動車税納税証明書の提示が求められます。これは、自動車税が未納の状態では名義変更(売却)ができず、自動車税を納付してから買取依頼をするのが一般的なためです。
しかし、自動車税を納付していない状態でも、買取金額から未納分を差し引いた額で買取してもらえるケースもあります。自動車税の納税は車を所有する人の義務のため、自動車税に未納があればしっかりと支払ってから売却を進めましょう。
自動車税納税証明書を紛失してしまった場合
車の売却時には、自動車税納税証明書が求められます。自動車税が未納の場合は、次のオーナーが車検を受けられないなどのトラブルに発展する可能性があるためです。
2015年4月1日から自動車税の納付状況が電子上で確認できるようになり、納付済みの場合は提示を省略できるようになりました。しかし、システム障害などで電子確認できない場合は、これまで通り納税証明書の提出が求められます。
納税証明書を紛失してしまった場合は、再発行が必要かどうか確認した上で管轄の税事務所または役所で手続きを行いましょう。
個人間で売買する場合
個人売買では、自動車税やリサイクル預託金の負担、代金の支払い方法などに明確な決まりがありません。そのため、トラブルに発展する恐れがあります。
法律には「車に乗らなかった時期の税金が売却時に返金される」「誰がどの金額を負担する」などの取り決めもなく、売却者・購入者それぞれの負担についてきちんと話し合うことが大切です。
万が一に備え、売買契約書を作成するとトラブル回避に役立ちます。併せて、売買する車の情報や代金と支払い方法の取り決めなど、後々トラブルになりかねない項目を取り決めておくと安心です。
また、名義変更のタイミングもトラブルに発展する可能性があります。3月後半に売買する場合は、名義変更のタイミングについても事前に決めておきましょう。
なお、一般的に車の購入者が保険の名義変更を行うため、必要書類と車両は一緒に引き渡す必要があります。
車の売却でより高値を目指すコツ
税金による出費を抑えて売却するには、メンテナンスや車を手放すタイミングを意識する必要があります。
課税される時期だけでなく、高く売れるタイミングも把握しておきましょう。日頃のメンテナンスも重要です。ここでは、高額買取を実現するために意識したいポイントを2つ紹介します。
車を売るタイミングを考える
自動車税(種別割)を基準に時期を選ぶ場合、4月に入る前に売却するのがおすすめです。3月31日までに売却できるよう計画しましょう。特に軽自動車は1年間の税金を損するため、納税直後の売却はおすすめできません。
同時に、業者の決算期を考慮するのも有益な方法です。ほとんどの買取業者やディーラーは3月と9月が決算期です。販売台数を増加させるために、在庫を増やさなければなりません。在庫確保に向けて買取を強化するため、高価買取が期待できます。
決算期直前のタイミングは車を高く売りやすい傾向にあるため、1月~2月、または7月~8月を狙いましょう。4月以降に売却を考えはじめ「来年まで待てない」という方は、7月~8月の売却がおすすめです。
丁寧に乗って日頃からメンテナンスを欠かさない
車の価値は、日頃のメンテナンスによっても変わります。売却を考えていない方も、売却時に高く買取してもらえるよう定期的なメンテナンスを心がけましょう。
洗車でボディをきれいにするだけでなく、シートを磨く、ごみを処分するといった作業も重要です。
近いうちに売却を考えている方は、査定の前に洗車と清掃を済ませましょう。車だけでなくユーザーの印象も良くなり、大切に使ってきたことが伝わりやすくなります。
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まとめ
車を売却したときの買取金額によっては、税金が課税されます。還付制度も設けられていますが、普通自動車と軽自動車では扱いが異なるため注意しましょう。税金を抑えつつ売却するには、売却する時期を見極めることも必要です。
「愛車を高い値段で売りたい」と考える方は、一括査定を利用してみましょう。カービュー 車買取の中古車一括査定サービスは最大10社で一括査定ができ、高額査定が期待できます。
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※1 2019年4月時点 当社調べ