車を売却してローンを組み直す方法とは？完済できない場合の手段も紹介

車を購入する際には一括で支払う方法の他、分割払いのローン契約も選択できます。分割払いで車を購入した場合、ローンが完済してから買い換えを検討するケースも見られますが、中には「支払いが残っているが手放したい」と考える方もいるでしょう。
そこでこの記事では、ローンの返済が残っている（ローンの残債がある）状況での車の売却方法を詳しく解説します。ローンを組み直す前にチェックしたいポイントや、手続きの具体的な流れを知ることも可能です。今あるローンを整理しつつ車を売却する方法を理解し、希望の車を手に入れましょう。

車の売却でローンを組み直す前に確認すること

ローンの組み直しを決断する前に、現在のローン残債や、車の所有者名を確認しなければなりません。有益な取引につなげるためには売却額・購入額の明確化が重要なポイントです。所有者が誰かによって売却の可否や手順が異なるため、事前にしっかりチェックしておきましょう。まずは、売却を進める前に確認しておきたい4つの項目をご紹介します。

ローン残債

がある場合は、まずどのくらい残っているのかチェックしましょう。購入してからそれほど経過していない場合、想像以上の金額が残っているかもしれません。月々の支払いで書類が送付されるよう設定している方は、書類にが記載されているので確認してみましょう。

ローン残債が大きいほど、組み直し後の借入金額が大きくなり、ローンを組み直した時の審査難易度が高まりやすくなります。おおよその車の買取相場を参考に、売却で得たお金でローンを一括返済できるか、もしくはどの程度ローンが残ってしまうかを調べてみましょう。

ローン残債を調べる方法が分からない方は、契約しているローン会社に直接問い合わせると良いでしょう。電話やメールだけでなく、ローン会社のウェブサイトにある指定フォームから必要事項を入力すると調べられる場合もあります。

売却したい車の所有者

車の所有者が誰になっているのか車検証で確認しましょう。車をローン契約で購入した場合は銀行のカーローン（マイカーローン）を利用している場合を除き、ローン会社やディーラーが「所有者」、本人が「使用者」となるのが一般的です。所有者でなければ車は売却できないため、車検証の所有者欄に記載されている会社に連絡して対応を求めましょう。

ローン会社により対応は異なりますが、場合によってはローン残債が残っていても所有者の変更を承諾してくれる会社もあります。判断はローン会社によるため、まずは相談してみましょう。

ローン残債が残っていて所有者の変更ができない場合は、一部を繰り上げて返済したり、ローン全額を支払ったりといった手段が必要です。乗り換えを希望する旨も伝えたうえでローン会社に相談してみましょう。

買取額の相場

売却予定の車の買取相場を調べておくのも重要な作業のひとつです。売却して得たお金は、ローン残高や乗り換えの購入費用に充てられるため、およそいくら位で売却できるか事前に確認しておきましょう。可能であればより現実的な数字を調べるのがおすすめです。

買取額の相場を調べる際は、車メーカーの公式サイトや、買取業者のウェブサイトを参考にしましょう。メーカー・車種・年式など、指定する項目が多いほど実際の売却金額に近くなります。carview!車買取では、数多くの車種の最新買取相場を公開しています。実際の取引歴も掲載されているため、リアルな相場が分かります。

乗り換えたい車の価格

乗り換えたい車の購入価格（総額）を確認しておくのも、スムーズな乗り換えには大切です。売却後に購入する車の価格は、最終的にいくら借り入れるかを決める要素だからです。

すでに欲しい車が決まっている方は、購入価格を明確にしておきましょう。買取額の相場と、乗り換えたい車の価格がある程度分かることで、いくらのローンを組むことになるのかが見えてきます。

現時点で希望車種が決まっていない方は、メーカーやボディタイプなどを大まかに絞っておくと、欲しい車の傾向や購入価格が分かりやすくなります。最終的に2つ～3つ候補を挙げておくと大幅なズレがなく進められるでしょう。

ローンのシミュレーションがおすすめ！

ローンの組み直し手続きを行う前に、ウェブサイトなどでシミュレーションを利用してみることをおすすめします。シミュレーションによって、「月々の返済額がいくらになるのか」「返済期間はどのくらいか」「返済総額はどうなるか」などの見通しを立てられるのです。

ローンを組み直して車を買い換えた場合でも、「いざ返済してみるとやりくりが大変……」ということにもなりかねません。安心してローン返済を行うためにも、以下のようなローンシミュレーションを試してみてください。

参考：【carview】自動車ローンの最適プランを選ぶなら～低金利ローンでクルマ購入

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車の売却に伴うローン組み直しは2パターン

車の売却に伴ってローンを組み直す方法は、車の売却金額でローンを完済できるか否かで手続きの流れは異なるものです。それぞれのパターンに分け、ローンを組み直す方法を解説します。

車の売却でローンを完済できる場合

まずは車の売却金額で今のローンを完済できる場合です。手放す車の査定額がローン残債より多い場合は、スムーズに売却の手続きを進められます。

車の売却でローンを完済すれば、車の所有者名義を自分に変更できます。売却よりもローン返済が先にも思えますが、車の売却と名義変更を同時に行えるため問題ありません。2つの手続きは多くの場合、買取業者側で進めてくれます。

車の売却でローンを完済できない場合

続いて、車の売却金額で今のローンを完済できない場合です。この場合、次の車次第で手続きが異なります。なお、新しいローンを組むうえでローン審査を伴います。希望通りになるとは限らないことも想定し、安易な乗り換えは行わないようにしましょう。

・売却先で新たに車を購入する場合
残ったローンを新しい車のローンに上乗せ（まとめ）して組み直す。

・売却のみの場合
残ったローンは買取業者に立替してもらい、差額分を買取業者のローンへ新たに組み直す。便利な反面、金利が高めなこと（買取店の利益になる）に注意が必要。

車の売却からローン組み直しまでのステップ

実際に車を売却してローンを組み直すためには、事前に確認しておくことや、踏むべき手順があります。まずは具体的な流れを4つのステップに分けてご紹介します。

ステップ1：一括査定サービスで複数の買取店に査定をしてもらう

売却の手続きを進める前に、まずは買取業者を選ばなければなりません。ローンを組み直したあとに借り入れる金額を減らすためには、可能な限り高価買取を実現したいものです。一括査定で複数の査定額を比較し、高額で買い取ってもらえる買取業者を選定しましょう。

一括査定では、一度の情報入力で複数社へ依頼が可能です。何度も入力する手間が省けるため、買取業者を探す手間や時間の節約にも有益な方法といえます。絞り込んだ中から、希望する買取業者へ査定を申し込んでみましょう。

ステップ2：売却する買取店を決定する

買取業者への査定依頼が完了したあとは、担当者と日程を調整して査定日を迎えます。車の状態を良好に保って少しでも高い金額を目指しましょう。依頼した複数の買取業者すべての査定額がそろってから比較し、どこへ売却するか決定します。「相見積もり」と呼ばれるこの方法は、より高価買取を狙うコツです。

買取金額に納得できない場合は交渉し、マイナス査定になっている部分は理由もたずねましょう。お互いが納得したうえで契約に進むことが大切です。提出書類や契約書に不備がなければ売買取引が完了します。

ステップ3：売却したお金をローン残債の返済に充てる

次に車を売却したお金で、ローンの残債を返済します。買取金額でローンを完済できない場合は、ローンの組み直しや貯蓄で補うなどの対処が必要です。残ってしまう残債金額を計算したうえで、どのような選択が適切か決断しましょう。

下取りでない場合は、売却・購入を別々に進める必要があるため、次に購入する車の契約についても必要な書類をそろえておきましょう。

ステップ4：新しいローンを組み直す

次に購入する車が決まったあとは購入手続きに進みます。ローンを組み直して契約することをあらかじめ伝えておくのがおすすめです。利用できるローンは、大きく分けると以下のような種類があります。

いずれも車の購入に対応できるローンですが、組み直しの条件や金利などはさまざまです。「審査に通りやすいから」という理由だけで契約すると、金利が高くなり負担が増えることもあるかもしれません。何を基準に選べば良いか分からない場合は、車を購入する店舗に相談してアドバイスを受けられると安心です。

ディーラーや信販会社名義の車を売却してローンを組み直す方法

車を購入したユーザーがローンの返済期間中は、ディーラーや信販会社が車の所有者（所有権留保）であるのが通例です。このような車の売却には、所有者名義を自分に変更する（所有権留保の解除）必要があります。ここでは所有権留保について解説します。

一度完済して所有権を自分に移してから組み直す

車の所有者がディーラーや信販会社の場合、ローンを組み直すにはローンを完済して所有権を自分に移す必要があります。ローン残債があると所有権を変更できないことも多く、貯蓄を使って繰り上げ返済する（より完済に近づける）のもひとつの手です。

必要なお金が用意できない場合は別のローン会社と契約して、今のローンを一度完済する選択肢もあります。同じ会社では限度額を超えるリスクがあるため、オートローン・フリーローンといった種類を選ぶのがおすすめです。

ローンを完済すると、車の所有者を自分に変更する所有権留保の解除手続きが行えます。こうすることで車の売却手続きを問題なく行えるので、売却で得たお金を活用しながら残債を減らしていくと良いでしょう。

所有権留保の解除手続きに必要な書類

車の所有権留保の解除手続きに必要な書類は以下の書類です。

必要書類はローン会社によって異なるため、上記以外の書類を求められるかもしれません。ローン完済後にローン会社からハガキまたは封筒でローン完済のお知らせが送付されるケースもありますが、受け取れていない方は直接問い合わせましょう。

支払いが完了した事実を確認できると、ローン会社から所有権を解除するための書類が送付されます。そのあと、以下の書類を持って運輸支局で名義変更手続きをしましょう。

売却額でローン完済できるなら売却後に所有権を移そう

次の車の購入金額より、今の車の売却金額が上回るのであれば、現在の残債分をすべて返済しても良いでしょう。残ったお金は購入金額に充てられるため、お得に買い替えることも可能です。完済後はローン会社へ問い合わせ、所有権留保の解除手続きを行ったうえで名義変更へ進みましょう。

手続きを面倒に感じる方は、売却する前の段階で買取業者へ相談するのもおすすめです。手続きの代行を請け負う業者も多いため手間を減らせます。

ただし、売却したお金の用途が別にあるのであれば無理に返済に充てる必要はありません。返済できない場合は、後述のような組み直しも可能なため、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

車売却でローンを完済できない場合の手段

車の売却金でローンの完済ができなかった時は、現在の残債分と新しく購入する車の支払い分を合算してローンを組み直すことで、月々の返済負担を軽減できます。オーバーローンと呼ばれるこの方法は中古車販売会社・クレジット会社の2パターンあるので、実行しやすい方を選択しましょう。2つの選択肢について基本的な概要と組み直しの方法をご紹介します。

中古車販売業者によるローンの組み直し

車を購入する中古車販売業者で2つのローンをまとめる方法です。中古車販売業者各社で実施されているこの方法は、ユーザーにメリットが多い方法といえます。ローン会社ではなく直接販売業者と契約できるため、手続きが簡略化しやすい点も特徴的です。

具体的には、現在残っているローン残債と次の車に必要な購入金額を合算して新規でローンを組みます。残債が50万円、新車購入金額が100万円の場合は、新規ローンが150万円です。こちらに利息が上乗せされるため、最終的にいくら支払う結果になるか把握しておきましょう。

「残債分を支払う余裕がない」「少しずつ返済していきたい」と考える方にも選びやすい方法です。通常のローン会社と同じく審査があるため、希望する場合は売却・購入の前に相談できると安心です。

クレジット会社によるローンの組み直し

車の販売業者だけでなく、クレジットカード会社でもローンの組み直しが行えます。さきほどと同様に、残債分と新たなローン支払い分を合算してまとめる方法です。

ただし、クレジットカード会社によって限度額や組み直しの条件はさまざまです。現在加入している会社の基準に当てはまるかどうか分からない場合は、申し込む前に確認した方が良いでしょう。

他に借り入れがある場合は、購入金額以外の理由で審査に通過できないかもしれません。信用情報に影響する部分でもあるため、慎重に進めることが重要です。何が適しているか分からない場合は、信頼できる買取業者に相談してみましょう。

車の売却によるローン組み直しでよくある疑問

通常の車の買い換えに比べ、ローン残債がある中での車の売却やローン組み直しは手続きが複雑になりやすいので、流れを把握することが大切です。ここでは車の売却に伴うローンの組み直しの際によくある疑問を解説します。

ローンが残っている車を売却するかの判断基準は？

ローンの返済をしながら車を使用している場合、売却するか返済を続けるかで判断に迷ってしまうこともあるでしょう。売却やローンの組み直しを悩んだ際の判断の目安として、以下のような要素が挙げられます。

少しでも高値で車を売却するには？

今の車を少しでも高値で売却できれば、その分ローン完済に近づけられ残債を減らすことにつながります。知っていればより高値での売却が狙えますので、以下のようなコツを押さえておくと良いでしょう。

ローンを組み直す際に注意点はある？

ローンを組み直す際は、いくつか注意しておきたい点があります。注意点を把握したうえで、慎重に手続きを行ってください。スムーズに組み直しを進めるためにも、ローンのシュミレーションや仮審査を利用すると良いでしょう。

車の売却やローン組み直しはcarview!車買取を活用しよう！

売却後の残債返済の負担を軽減するためにも、より高値で車を売却できるように工夫しましょう。高値買取を狙うコツに中古車一括査定サービスの利用を挙げましたが、数ある中古車一括査定サービスの中でも、carview!中古車一括査定サービスは特におすすめです。

さまざまな状態の車に対応可能な中古車査定仲介サービス

carview!車買取が対象とする中古車一括査定サービスは2種類あります。一般的な中古車ならば「愛車無料一括査定サービス」、自走不可や他で値が付かないような状態の悪い車は「事故車一括査定サービス」を選んでください。

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まとめ

売却を希望する車のローン残債がある場合、まずは何らかの方法でローンを完済して車の所有者を自分に変更することが先決です。所有者がディーラーやローン会社になっていると、車の売却自体行えません。

車の売却額でローンを完済できない場合は、ローンの組み直しを行う方法もあります。今後のローン負担を減らすためにも、少しでも高値で売却できるよう一括査定を利用しましょう。carview!中古車一括査定サービスなら、効率よく高価買取を狙える買取業者を見つけられます。ローンの組み直しを検討されている方は、ぜひcarview!車買取をご活用ください。